【痰湿】体の“ジメジメ”の正体!東洋医学の「痰湿(たんしつ)」とは?~梅雨時の不調対策~【とろLabo用語集】

【痰湿】体の“ジメジメ”の正体!東洋医学の「痰湿(たんしつ)」とは?~梅雨時の不調対策~【とろLabo用語集】

「雨の日は、決まって体が重だるい…」
「頭に霧がかかったみたいに、スッキリしない…」
「食欲もないし、なんだか胃のあたりがムカムカする…」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
前回は、体の中の良くない水分の総称である「痰飲(たんいん)」についてお話ししましたね。
今回はその中でも、特に梅雨時など、ジメジメした季節に悪化しやすい不調の大きな原因、「痰湿(たんしつ)」について、皆さんの「?」にQ&A形式で優しくお答えしていきます!

Q1. とろさん、「痰湿(たんしつ)」って、そもそもどういう状態なんですか?

はい、お答えします!
「痰湿」とは、その名の通り、病理的な水分の「痰(たん)」と、余分な水気である「湿(しつ)」が、体の中で結びついて溜まってしまった状態のことを指します。
前回お話しした、比較的サラサラした「飲」よりも、もっとネバネバ、ジメジメとしていて、停滞しやすいのが特徴です。
まるで、家の中の湿気がひどくて、あちこちにカビが生えてしまったような、そんな不快なイメージですね。この「痰湿」が、気の巡りや血の巡りを邪魔して、様々な不調を引き起こす原因になるんです。

Q2. なぜ、「痰湿」は体に溜まってしまうのですか?

はい、「痰湿」が生まれる原因は、大きく分けて「外側」と「内側」の二つがあります。

  1. 外からの原因(外湿:がいしつ):
    これは、住んでいる環境の湿気が体に影響を与えるケースです。特に、梅雨の時期や、雨が多い地域、湿度の高い場所に住んでいると、外の「湿邪(しつじゃ)」が体に侵入しやすくなります。
  2. 内からの原因(内湿:ないしつ):
    こちらが、体質的な原因として非常に多いものです。主な原因は、消化器系である「脾(ひ)」の働きの低下です。
    「脾」は、飲食物から取り入れた水分を、体に必要な形に変えて全身に運ぶ役割を担っています。しかし、冷たいものの摂りすぎや、不規則な食事、過労などで「脾」の働きが弱まると、水分をうまく処理できなくなり、体の中に余分な「湿」が溜まってしまいます。これが「痰湿」の元になるのです。

Q3. 「痰湿」が溜まっている時の、主なサインはありますか?

はい、「痰湿」のサインは、「重い」「だるい」「スッキリしない」といった感覚が特徴です。

  • 体の感覚:
    • 体が重い、だるい(特に、湿度の高い日に悪化しやすい)
    • 頭が重く、帽子をかぶったようにスッキリしない(頭重感)
    • 手足がむくみやすい、そして重だるい
  • 消化器系のサイン:
    • 食欲不振、胃がもたれる
    • 吐き気、胸のつかえ
    • 便がゆるく、便器にベタっとくっつきやすい
  • その他のサイン:
    • めまい(体がふわふわ、ゆらゆらする感じ)
    • 痰がからみやすい
    • 舌の状態: 舌全体がぼってりと厚く、表面に白くてベタっとした苔(白膩苔:はくじたい)が分厚くついている。

Q4. じゃあ、体の中の「ジメジメ」を追い出すには、どうしたらいいの?

はい、「痰湿」を改善する鍵は、「余分な水分を体の外に出し、そして新たな湿を溜めない」ことです!

  • 水分代謝を助ける食材を摂る:
    • ウリ科の野菜: きゅうり、冬瓜(とうがん)、すいかなどは、体にこもった熱を冷ましながら、利尿作用で余分な水分を排出するのを助けてくれます。
    • 豆類: あずき、黒豆、そら豆なども、水分代謝を良くする働きがあると言われています。特に、はとむぎは、「湿」を取り除く代表的な食材として知られていますね。
  • 消化器系(脾)をいたわる:
    「痰湿」を溜めないためには、その発生源である「脾」を元気にすることが何よりも大切です。冷たい飲食物や、甘いもの、脂っこいものの摂りすぎは避け、温かく、消化の良い食事を心がけましょう。
  • 適度な運動で汗をかく:
    心地よい汗をかくことは、体内の余分な「湿」を外に出す、とても良い方法です。じっとりとした汗ではなく、運動による爽やかな汗を目指しましょう。
  • 香りの良いもので気を巡らせる:
    紫蘇(しそ)や、カルダモン、陳皮(ちんぴ:みかんの皮を干したもの)など、香りの良いものは、気の巡りを良くし、水分代謝を助けてくれると言われています。

【今日のまとめ】“体の湿気対策”で、ジメジメ季節をスッキリ乗り切ろう!
「痰湿」という、体の中のジメジメした水分の正体が、少しお分かりいただけたでしょうか?
もしあなたが、雨の日や梅雨の時期に決まって体調を崩すのであれば、それは体の中に「痰湿」が溜まっているサインかもしれません。
日々の生活の中で、ご自身の“体の水はけ”を良くする工夫を取り入れることが、ジメジメした季節も、スッキリと軽やかに過ごすための、大きな力になるはずです。

「とろLabo」は、あなたの「心も体も頭も健康に」を、これからも応援しています!