【陰虚】体の“潤い”不足!「陰虚(いんきょ)」とは?~ほてり・寝汗・乾燥のサイン~【とろLabo用語集】

【陰虚】体の“潤い”不足!「陰虚(いんきょ)」とは?~ほてり・寝汗・乾燥のサイン~【とろLabo用語集】

「夕方になると、顔や手足がカァーっと熱くなる…」
「夜、暑くて目が覚めたり、寝汗をかいたりする…」
「喉や肌がいつも乾燥している感じがする…」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
前回は、体のエネルギーや物質が不足した「虚」の概念についてお話ししました。今回はその中でも、特に体を潤し、クールダウンさせる力(陰)が不足してしまった状態、「陰虚(いんきょ)」について、皆さんの「?」にQ&A形式で優しくお答えしていきます!

Q1. とろさん、「陰虚(いんきょ)」って、そもそもどういう状態なんですか?

はい、お答えします!
「陰虚」とは、その名の通り、私たちの体の中の「陰」、つまり体を潤し、栄養し、そして過剰な熱を冷ます働きを持つ物質(例えば「血」や「津液」、「精」などですね)が不足してしまった状態のことを指します。
エンジンを冷やすための冷却水が減ってしまって、エンジンがオーバーヒートしやすくなっているようなイメージですね。
潤いが不足することで、体の中に余分な「熱(これを虚熱:きょねつと言います)」が生まれやすくなるのが、この「陰虚」の大きな特徴です。

Q2. なぜ、「陰虚」になってしまうのですか?主な原因は?

はい、「陰虚」になる原因は様々ですが、主に以下のようなものが考えられます。

  • 加齢: 年齢と共に、体を潤す物質は自然と減少していきます。
  • 過労・睡眠不足: 無理な働きすぎや夜更かしは、体の「陰」を大きく消耗させます。
  • 慢性的な病気: 長引く病気によって、体の潤いが失われてしまう。
  • 食生活の乱れ: 辛いものや、体を温める性質のものの摂りすぎは、体内の潤いを消耗させ、「陰虚」を助長することがあります。
  • 大量の発汗: 激しい運動やサウナなどで汗をかきすぎると、潤い(津液)が失われます。

Q3. 「陰虚」の主なサインや症状には、どんなものがありますか?

はい、「陰虚」のサインは、「乾燥」と「熱」の症状が混ざって現れるのが特徴です。

  • 熱に関するサイン:
    • ほてり: 特に、午後や夕方、夜になると、顔や手足のひら、胸のあたりがカァーっと熱くなる感じ(これを五心煩熱:ごしんはんねつと言います)。
    • 寝汗(盗汗:とうかん): 眠っている間に、じっとりと汗をかく。
    • 微熱が続く: 特に夕方になると微熱が出る(潮熱:ちょうねつ)。
  • 乾燥に関するサイン:
    • 口や喉が渇く: 特に夜間に渇きを感じやすい。
    • 皮膚や髪の乾燥: 肌がカサカサする、髪がパサつく。
    • 便が硬く、コロコロになる: 腸の潤いが不足するため。
    • 痰の少ない、コンコンという空咳。
  • その他のサイン:
    • めまい、耳鳴り
    • 舌の色が赤く、表面の苔が少ない、あるいは全くない。ひび割れが見られることもある。

Q4. じゃあ、「陰虚」を改善して、体を潤すにはどうしたらいいの?

はい、「陰虚」を改善する鍵は、「失われた潤いを補い(滋陰:じいん)、生まれた虚熱を冷ます(清熱:せいねつ)」ことです!

  • 体を潤す食材を摂る:
    • 白きくらげ、百合根(ゆりね)、山芋、豆腐、豆乳、梨、れんこん、豚肉、すっぽん、アワビ、カニなどは、体の「陰」を補い、潤いを与えてくれると言われています。
  • 夜更かしは厳禁!:
    東洋医学では、夜は「陰」の時間と考えます。この時間にしっかり睡眠をとることが、「陰」を養う上で何よりも大切です。
  • 辛いものや刺激物を避ける:
    唐辛子や生姜、ニンニク、アルコールといった、体を温めたり、発散させたりする性質のものは、「陰」を消耗させてしまうため、摂りすぎに注意しましょう。
  • ゆったりとした時間を過ごす:
    激しい運動や、精神的な興奮も、体の「陰」を消耗させます。ゆったりとしたストレッチや、静かな時間を持つことを心がけましょう。