【痰飲】体の“ネバネバ・チャポチャポ”の正体!東洋医学の「痰飲(たんいん)」とは?【とろLabo用語集】

【痰飲】体の“ネバネバ・チャポチャポ”の正体!東洋医学の「痰飲(たんいん)」とは?【とろLabo用語集】

「なんだか体が重だるい…」
「めまいや、胃のあたりがチャポチャポする感じがする…」
「東洋医学でいう、体の中の良くない水分って、一体何のこと?」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
今日から、東洋医学で考える様々な不調のパターンについて、解説していく新シリーズがスタートします!
その第一弾は、私たちの体の中の「水分代謝」の異常によって生じる、「痰飲(たんいん)」について、皆さんの「?」にQ&A形式で優しくお答えしていきます!

Q1. とろさん、「痰飲(たんいん)」って、そもそも何ですか?

はい、お答えします!
「痰飲」とは、すごく簡単に言うと、体の中の水分代謝がうまくいかなくなった結果、体に溜まってしまった、病理的な(良くない)水分の総称のことです。
本来であれば、体に必要な潤いとして使われたり、汗や尿としてスムーズに排泄されたりするはずの水分が、何らかの原因で、体のあちこちで渋滞を起こして、淀んでしまっているイメージですね。
この「痰飲」は、様々な不調の原因になると考えられています。

Q2. 「痰(たん)」と「飲(いん)」、何か違いがあるんですか?

はい、良い質問ですね!「痰飲」は、その性質によって、主に二つに分けられます。

  • 痰(たん):
    比較的ネバネバ、ドロドロとしていて、粘り気が強いのが特徴です。
    一般的にイメージする、喉に絡む「痰」もこれに含まれますが、東洋医学では、目に見えない「痰」が体のあちこちに存在すると考えます。例えば、めまい、頭が重い、吐き気、そして意識がボーっとする、といった症状は、この見えない「痰」が頭の気の巡りを邪魔している(これを「痰濁上擾(たんだくじょうじょう)」と言います)サインかもしれません。
  • 飲(いん):
    比較的サラサラ、チャポチャポとしていて、薄いのが特徴です。
    体の特定の部分に溜まりやすく、例えば、胃のあたりでチャポチャポ音がしたり、手足がむくんだり、あるいは咳や鼻水、動悸の原因になったりもします。

Q3. なぜ、「痰飲」は体に溜まってしまうのですか?

はい、体の中の水分代謝、つまり「水の巡り」には、主に三つの臓腑、「脾(ひ)」「肺(はい)」「腎(じん)」が深く関わっています。

  1. 脾(ひ): 飲食物を消化吸収し、水分を適切に全身へ運ぶ「工場長」です。この「脾」の働きが弱ると、水分がうまく運ばれず、体に「湿」が溜まりやすくなり、「痰飲」の大きな原因となります。
  2. 肺(はい): 呼吸を司り、体の水分を全身に散布する「スプリンクラー」のような役割を担っています。「肺」の働きが弱まると、水分の散布がうまくいかず、滞りの原因になります。
  3. 腎(じん): 体全体の水分代謝をコントロールし、不要な水分を尿として排泄する、いわば「ダムの管理人」です。「腎」の温める力(腎陽)が弱まると、水の巡りが悪くなり、「痰飲」が生じやすくなります。

このように、この3つの臓腑のいずれかの働きが弱まることで、体の中に「良くない水分」が溜まってしまうのです。

Q4. 「痰飲」が溜まっている時の、主なサインはありますか?

はい、「痰飲」のタイプによって症状は様々ですが、共通して見られやすいサインがいくつかあります。

  • 体が重い、だるい
  • むくみやすい(特に夕方になると足がパンパンになるなど)
  • めまい、立ちくらみ(特に、天井がぐるぐる回るようなめまい)
  • 吐き気、食欲不振
  • 舌の状態: 舌の表面に、分厚くてベタっとした苔(舌苔:ぜったい)がついている。
  • 天候による影響: 雨の日や、湿度の高い日に、体調が悪化しやすい。

Q5. じゃあ、「痰飲」を溜めないようにするには、どうしたらいいの?

はい、体の中の「水の巡り」を良くすることが、一番の養生になります!

  • 冷たい飲食物を避ける:
    冷たいもの、特に冷たい飲み物の摂りすぎは、消化器系(脾)の働きを弱め、水分代謝を悪化させる最大の原因の一つです。できるだけ常温か、温かいものを摂るように心がけましょう。
  • 味の濃いもの、脂っこいものを控える:
    味の濃い食事や、脂っこい食事も、消化器系に負担をかけ、「痰飲」を生み出す原因になりやすいです。
  • 適度な運動で汗をかく:
    ウォーキングやストレッチなど、心地よい汗をかくことで、体内の余分な水分を外に出し、気の巡りを良くすることができます。
  • 体を冷やさない:
    特に、お腹周りや足首などを冷やさないように気をつけましょう。ゆっくりお風呂に浸かって、体を芯から温めるのも効果的です。

【今日のまとめ】“体の水はけ”を良くして、スッキリ軽やかな毎日を!
「痰飲」という、体の中の余分な水分のことが、少しお分かりいただけたでしょうか?
もしあなたが、原因不明の「重だるさ」や「めまい」に悩んでいるとしたら、それは体の中の“水はけ”が悪くなっているサインかもしれません。
日々の生活の中で、ご自身の「水の巡り」を意識して、体を温め、消化に優しい食事を心がけることが、スッキリと軽やかな毎日を取り戻すための、大きな一歩になるはずです。

「とろLabo」は、あなたの「心も体も頭も健康に」を、これからも応援しています!