とろLaboの記事を読んでいただき、ありがとうございます!
東洋医学の世界は、心と体を健やかに保つための知恵に満ちています。しかし、その独特の言葉に、少し戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
このページは、そんな東洋医学の基本的な用語を、誰にでも分かりやすく解説する用語集です。とろLaboの記事で分からない言葉が出てきたら、ぜひこのページを辞書代わりにご活用ください。
気(き)・血(けつ)・水(すい)
東洋医学では、私たちの体は「気・血・水」という3つの要素で構成されていると考えます。この3つがバランス良く、スムーズに体内を巡っている状態が「健康」です。
- 気(き)
生命活動の根源となる、目に見えないエネルギーのこと。「元気」の「気」です。体を温めたり、病気から守ったり(バリア機能)、内臓を正しい位置に保ったりと、様々な働きを担っています。気が不足すると「疲れやすい」、気の巡りが滞ると「イライラする」「お腹が張る」といった不調が現れます。
- 血(けつ)
西洋医学の「血液」と似ていますが、それに加えて、全身に栄養を運び、心を安定させる精神活動の土台となる働きも含まれます。血が不足すると「めまい」「髪や肌の乾燥」「不安感」などが、血の巡りが滞ると「肩こり」「頭痛」「生理痛」などが起こりやすくなります。
- 水(すい)
血液以外の、体内の正常な水分のこと。リンパ液や汗、涙などが含まれます。体を潤し、関節の動きを滑らかにするなどの役割があります。水が滞ると「むくみ」「めまい」「頭が重い」といった症状(水毒:すいどく)が現れます。
五臓(ごぞう)
東洋医学でいう「五臓」は、西洋医学の「臓器」そのものとは少し異なり、それぞれが連携し合って心と体の機能を維持する、5つのグループやシステムのようなものです。
- 肝(かん)
「気」や「血」の流れをスムーズに調整し、感情のコントロールを担う場所。自律神経系と深く関わります。「肝」の働きが乱れると、イライラ、怒りっぽくなる、目が疲れる、爪がもろくなる、などのサインが出やすくなります。
- 心(しん)
全身に「血」を送り出すポンプ機能と、「意識」や「思考」といった精神活動の中心を担います。「心」が不調だと、動悸、不眠、物忘れ、不安感などが現れます。
- 脾(ひ)
食べたものから「気」や「血」を作り出し、全身に運ぶ消化吸収のシステムです。「脾」が弱ると、食欲不振、胃もたれ、疲れやすい、むくみやすい、といった症状が出ます。
- 肺(はい)
呼吸を司り、体に必要な「気」を取り込む場所。また、皮膚のバリア機能とも深く関わっています。「肺」の機能が落ちると、咳、たん、鼻水、風邪をひきやすい、皮膚が弱い、といった不調が現れます。
- 腎(じん)
生命エネルギーの源を貯蔵し、成長・発育・生殖を司る場所。アンチエイジングの鍵を握る重要な臓器です。「腎」が弱ると、足腰のだるさ、耳鳴り、頻尿、白髪、物忘れなどの老化サインが出やすくなります。
養生(ようじょう)
病気になるのを防ぎ、健康を維持・増進するために、日々の生活の中で行う様々な工夫のこと。食事、運動、休養、心の持ち方など、生活全般にわたります。
「治療」という特別な行為ではなく、「日々の暮らし方」そのものを指す、東_医学の基本的な考え方です。
【まとめ】
東洋医学の言葉は、一見すると難しく感じるかもしれません。しかし、その一つ一つが、私たちの心と体が発する声に耳を傾けるための、大切なヒントになっています。
この用語集が、あなたの健やかな毎日の一助となれば幸いです。
(今後、記事に新しい用語が出てきた際には、随時このページを更新していきます!)