脳の仕組み4th page

オキシトシンとは?「愛情」と「排他」を司る絆ホルモンの光と闇

オキシトシンとは?「愛情」と「排他」を司る絆ホルモンの光と闇

はじめにオキシトシン(Oxytocin)とは、脳の視床下部で作られ、下垂体から分泌されるペプチドホルモンの一種です。他者とのスキンシップや信頼関係によって分泌され、安らぎや幸福感をもたらすことから、通称「愛情ホルモン」や「抱擁ホルモン」と呼ばれます。 しかし、近年の研究では、オキシトシンには仲間意識を強める一方で、部外者に対する「攻撃性」や「妬み」を増幅させるという、意外な「裏の顔(ダークサイド)」……

大脳辺縁系とは?情動と記憶を司る「古い脳(本能)」の構造と役割

大脳辺縁系とは?情動と記憶を司る「古い脳(本能)」の構造と役割

はじめに大脳辺縁系(Limbic System)とは、大脳の深部に位置し、人間の「情動(喜怒哀楽)」、「意欲」、「記憶」、そして「自律神経活動」に関与する複数の脳領域の総称です。進化の過程で古くに発達した部位であることから「古い脳」や「哺乳類脳」とも呼ばれます。 理性を司る「大脳新皮質」とは対照的に、私たちの生存に直結する本能的な衝動を生み出す源泉であり、人間理解において最も重要なシステムの一つです……

【脳科学】なぜ、あの人は浮気をするのか?愛情ホルモンと脳の報酬系が解き明かす、人間の“不実”のメカニズム

【脳科学】なぜ、あの人は浮気をするのか?愛情ホルモンと脳の報酬系が解き明かす、人間の“不実”のメカニズム

🧠はじめに:その「裏切り」は、脳のバグか、本能か。「なぜ、人は浮気をするのか?」これは人類の歴史において、最も古く、そして最も感情を揺さぶる問いの一つです。私たちはつい、それを「倫理観の欠如」や「だらしない性格」だけの問題として片付けがちです。しかし、もしその行動の引き金の一部が、私たちの「脳の配線」や「遺伝子のスイッチ」によって引かれているとしたら…?今回は、このデリケートな問題を……

CEN(中央実行ネットワーク)とは?DMNと対をなす「集中」と「思考」の実行回路

CEN(中央実行ネットワーク)とは?DMNと対をなす「集中」と「思考」の実行回路

はじめにCEN(Central Executive Network:中央実行ネットワーク)とは、私たちが意識的に注意を向け、計算や計画、問題解決などの課題に取り組んでいる時に活性化する脳内ネットワークの総称です。「ぼんやり」している時に働くDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)とは対照的に、脳が外部の世界に対して能動的に働きかけている「集中モード」の状態を指します。 この記事では、CENの構成領……

冬の「肌荒れ」は花粉症の予兆?免疫の司令塔・脳腸相関を整えて、乾燥肌とアレルギーを同時に防ぐ技術

冬の「肌荒れ」は花粉症の予兆?免疫の司令塔・脳腸相関を整えて、乾燥肌とアレルギーを同時に防ぐ技術

もじみ1月、空気は乾燥し、寒さはピーク。この時期、こんな悩みが増えていませんか?・いくら保湿しても肌が乾燥する、痒い・謎の湿疹や吹き出物が出る・なんとなくお腹の調子も悪い「冬だから仕方ない」「高いクリームを塗れば治る」と思っているなら、少し危険です。実はその肌トラブル、春に来る「花粉症」が重症化するサイン(予兆)かもしれません。今回は、脳科学と東洋医学の視点から、「肌・腸・鼻」の……

「昔のように覚えられない」は進化の証。10歳で訪れる脳の「OSアップデート」と、大人だけが使える最強の学習法

「昔のように覚えられない」は進化の証。10歳で訪れる脳の「OSアップデート」と、大人だけが使える最強の学習法

もじお「最近、物覚えが悪くて……」「子供の頃は、教科書を丸暗記できたのに……」そんなふうに、自分の記憶力の低下を嘆いていませんか?とろ結論から言いましょう。あなたが丸暗記できなくなったのは、脳が劣化したからではありません。10歳前後で、脳のOS(学習システム)が「高機能版」にアップデートされたからです。今回は、この「10歳の壁」の正体と……

セロトニンとは?精神を安定させる「脳内の指揮者」の生理学的機能とメカニズム

セロトニンとは?精神を安定させる「脳内の指揮者」の生理学的機能とメカニズム

はじめにセロトニン(Serotonin)とは、脳内の神経伝達物質の一つであり、ドーパミン、ノルアドレナリンと並んで「三大神経伝達物質」と称されるモノアミン類です。一般的に「幸せホルモン」という通称で知られていますが、神経科学的な本質は、快楽を与えることではなく、「精神の安定(平常心)」をもたらし、他の神経活動の暴走を抑制する「調整因子」としての働きにあります。 この記事では、セロトニンの生合成、脳内……

「なんか集中できない」は脳のSOS。3連休で脳を初期化する、世界一簡単な「デジタル・デトックス」計画

「なんか集中できない」は脳のSOS。3連休で脳を初期化する、世界一簡単な「デジタル・デトックス」計画

🧠はじめに:あなたの脳は「情報肥満」です。とろお疲れ様です。仕事が始まって数日。リハビリ期間のはずなのに、なんだか妙に疲れていませんか?「仕事中、すぐに気が散る」「文章を読んでいても、内容が頭に入ってこない」「帰宅後、気づけば1時間スマホを眺めていた」もし心当たりがあるなら、あなたの脳は「ポップコーン・ブレイン」(ポップコーンが弾けるよ……

ドーパミンとは?「快楽」ではなく「期待」を司る神経伝達物質のメカニズム

ドーパミンとは?「快楽」ではなく「期待」を司る神経伝達物質のメカニズム

はじめにドーパミン(Dopamine)とは、中枢神経系に存在する神経伝達物質の一つで、カテコールアミン類に属します。一般的に「快楽物質」や「幸せホルモン」と呼ばれがちですが、近年の脳科学においては、快楽そのものよりも「意欲(Motivation)」や「報酬予測(Reward Prediction)」に関与する物質であると定義されています。私たちが目標に向かって努力したり、何かに夢中になったりする原動力となる……

扁桃体(Amygdala)とは?「恐怖」と「情動」を司る脳内アーモンドの働きとメカニズム

扁桃体(Amygdala)とは?「恐怖」と「情動」を司る脳内アーモンドの働きとメカニズム

はじめに扁桃体(へんとうたい|Amygdala)とは、大脳辺縁系の一部であり、主に情動(快・不快、恐怖、怒りなど)の処理と、それに基づく記憶の形成を司る神経核の集合体です。特に「恐怖」に対する反応において中心的な役割を果たしており、生命の危機を察知して身体反応(心拍数の上昇など)を引き起こす「闘争・逃走反応(Fight or Flight response)」の司令塔として知られています。この記事では、扁桃……