【心理学の罠・確証バイアス】なぜ、人は“見たいもの”しか見ないのか?~「確証バイアス」の正体と対策~

【心理学の罠・確証バイアス】なぜ、人は“見たいもの”しか見ないのか?~「確証バイアス」の正体と対策~

「やっぱり、A社の株は上がると思ってたんだよ!(上昇した後のニュースを見て)」
「血液型B型の人って、やっぱりマイペースな人が多いよね!(マイペースなB型の人に会うたびに確信を深める)」
「この健康法、絶対に効果があるはずだ!(効果があったという体験談ばかりを探してしまう)」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
今回は、私たちの誰もが、気づかないうちに囚われてしまっている、非常に強力な思考のクセ「確証バイアス(かくしょうバイアス)」について、皆さんの「?」にQ&A形式で優しくお答えしていきます!

Q1. とろさん、「確証バイアス」って、そもそも何ですか?

はい、お答えします!
「確証バイアス」とは、すごく簡単に言うと、自分が既に持っている仮説や信念(思い込み)を、無意識のうちに正当化するために、それに合致する情報ばかりを集め、反対する情報を無視したり、軽視したりしてしまう心理的な傾向のことです。
つまり、私たちは世界をありのままに見ているのではなく、自分が「見たい」と望むように世界を見てしまう、という心のクセを持っているんですね。
一度「この人は良い人だ」と思い込むと、その人の良いところばかりが目につくようになり、少しくらい悪いところがあっても「きっと何か事情があるんだろう」と見過ごしてしまう…これも、確証バイアスの一種です。

Q2. なぜ、私たちはそんな「自分に都合の良い」情報の集め方をしてしまうの?

はい、このバイアスは、私たちの脳が、できるだけエネルギーを使わずに、効率よく物事を判断しようとする「省エネ機能」の一つとも言えます。

  • 認知的な負荷を減らしたい:
    世の中には、情報が溢れています。その全てを公平に検討するのは、非常に大きな労力(認知的な負荷)がかかります。そこで脳は、自分の考えに合う情報だけをピックアップすることで、思考のショートカットをしているのです。
  • 自分の考えが正しいと思いたい:
    以前お話しした「認知的不協和」とも関連しますが、私たちは、自分の信念や判断が間違っていることを認めたくない、という強い欲求を持っています。自分の考えを否定する情報に触れるのは、精神的なストレスになるため、無意識にそれを避けてしまうのです。

Q3. 「確証バイアス」に囚われると、どんなデメリットがあるの?

はい、この心のクセは、私たちの判断を大きく歪め、時には危険な状況を招くこともあります。

  • 間違った意思決定をしてしまう:
    自分に都合の良い情報だけを信じてしまうため、投資の判断を誤ったり、効果のない健康法に固執してしまったりする。
  • 視野が狭くなり、新しい学びを阻害する:
    自分の考えと違う意見に耳を貸さなくなるため、新しい知識や視点を得る機会を失い、成長が止まってしまう。
  • 人間関係で対立を生む:
    「自分は絶対に正しい」という思い込みが強くなり、異なる意見を持つ他者を「間違っている」と決めつけ、対立や分断を生みやすくなる。いわゆる「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」といった現象も、この確証バイアスが大きく関わっています。

Q4. じゃあ、この強力な「思い込み」の罠から抜け出すには、どうしたらいいの?

はい、確証バイアスは無意識に働くため、完全になくすことは難しいですが、その存在を意識し、その影響を減らすことは可能です!

  1. 「自分はバイアスを持っている」と自覚する:
    まず、「自分も確証バイアスに陥る可能性がある」ということを認めるのが、最も重要な第一歩です。この「無知の知」の姿勢が、思考の柔軟性を生み出します。
  2. 意識的に「反対意見」を探す:
    何かを調べたり、判断したりする時、あえて自分の考えを否定するような情報や、反対の立場からの意見を、意識的に探してみましょう。「〇〇のメリット」で検索したら、次は「〇〇のデメリット」でも検索してみる、といった具体的な行動が有効です。
  3. 信頼できる他者に意見を求める:
    自分とは異なる視点を持つ、信頼できる友人や同僚に、「私はこう思うんだけど、どう思う?」と、正直に意見を求めてみましょう。
  4. 「もし、自分の考えが間違っていたとしたら?」と自問する:
    自分の仮説に固執しそうになった時、一度立ち止まって、「もし、この前提が間違っていたとしたら、どんな可能性が考えられるだろう?」と、自分自身にクリティカルな問いを投げかけてみるのも、非常に効果的なトレーニングです。

【今日のまとめ】“賢さ”とは、自分の間違いに気づける勇気のこと
「確証バイアス」という、私たちの誰もが持つ、強力な心のクセ、いかがでしたでしょうか?
大切なのは、自分が「信じたいこと」と、客観的な「事実」を、混同しないことです。
自分の間違いを認めるのは、少し勇気がいることかもしれません。しかし、その勇気こそが、私たちを思い込みの罠から救い出し、より賢明で、より柔軟な思考へと導いてくれる、本当の「賢さ」なのかもしれませんね。

「とろLabo」は、あなたの「心も体も頭も健康に」繋がる、しなやかな思考力を、これからも応援しています!