【CEN】“集中脳”の司令塔?「セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)」って何してるの?【とろLabo用語集 Vol.3】

【CEN】“集中脳”の司令塔?「セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)」って何してるの?【とろLabo用語集 Vol.3】

「なんだか最近、集中力が続かないな…」
「計画を立てても、なかなか実行に移せない…」
「DMN(ぼんやり脳)の話は聞いたけど、じゃあ“頑張る脳”ってどうなってるの?」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
前回は「デフォルトモードネットワーク(DMN)」、通称“ぼんやり脳”のお話をしましたね。今回はその相棒とも言える、私たちの「集中力」や「実行力」を支える“頑張る脳”、「セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)」について、皆さんの「?」にQ&A形式でお答えしていきます!

Q1. とろさん、「セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)」って、DMNとはどう違うの?一体何ですか?

はい、お答えします!
前回お話ししたDMN(デフォルトモードネットワーク)が、私たちが「ぼんやり」している時や内省的な活動をしている時に活発になる、いわば「内向きの思考」を支えるネットワークでしたね。
それに対して、セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)は、私たちが何か特定の目標に向かって意識的に注意を向け、集中して課題に取り組んでいる時に活発に働く、脳の実行部隊のようなネットワークなんです!具体的には、目標を立てて計画的に行動したり、目の前の作業に集中したりする際に中心的な役割を果たす背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)や、注意を持続させたり、複数の情報を統合したりする後部頭頂皮質(こうぶとうちょうひしつ)といった領域が、CENの主要な構成要素として知られているんですよ。
「エグゼクティブ」という言葉には「実行する」「管理する」といった意味がありますから、まさにCENは私たちの行動の司令塔の一つと言えますね。

Q2. CENは、具体的にどんな「実行」をサポートしているの?

はい、CENは私たちが目標を達成するために、たくさんの重要な「実行機能」をサポートしてくれています。主なものを3つご紹介しますね!

  1. 目標達成のプランナー&ナビゲーター:
    何かを成し遂げようとする時、まず目標を明確にし、それを達成するための計画を立て、優先順位をつけ、段取りを組む必要がありますよね?CENは、こうした計画立案や、目標に向かって進むためのナビゲーションのような役割を担っています。ワーキングメモリ(情報を一時的に記憶し処理する能力)とも深く関わっており、複雑な情報を整理しながら作業を進めるのを助けてくれます。
  2. 集中力のキーパーソン:
    周りからの様々な情報や誘惑に惑わされず、目の前の課題にグッと集中する力、これもCENの重要な働きです。CENが活発に働いている時は、不要な情報をシャットアウトし、目標達成に必要な情報だけを選択して処理することで、私たちの集中力を維持してくれているんです。
  3. 決断と行動のエンジン:
    複数の選択肢の中から最適なものを選び、「よし、これをやろう!」と決断し、そして実際に行動に移す…この一連のプロセスも、CENが力強く後押ししてくれています。意思決定や問題解決、そして行動の開始と持続に、CENは不可欠な存在なんですね。

Q3. CENの働きが鈍ると、どうなっちゃうの?

もしCENの働きが鈍ってしまったり、他の脳のネットワーク(例えばDMN)とのバランスが崩れてしまったりすると、私たちの日常生活にも色々な影響が出てくる可能性があります。

  • 集中力が続かない、注意散漫になる: 大切な会議中に他のことを考えてしまったり、勉強や仕事になかなか集中できなかったり…。
  • 計画的に物事を進められない: 段取りが悪くなったり、目標を立てても途中で挫折しやすくなったりするかもしれません。
  • 優柔不断になる、行動に移せない: 何か決断を迫られてもなかなか決められなかったり、「やらなきゃいけない」と分かっていても、なかなか最初の一歩が踏み出せなかったり…。

実は、ADHD(注意欠如・多動症)の特性の一部にも、このCENの機能との関連が指摘されているんですよ。
(参考:いくつかの神経科学的研究で示唆されています)

Q4. じゃあ、CENを鍛えて「実行力」や「集中力」を高めるコツはあるの?

はい、CENの働きを高め、より「やり遂げる力」を養うためのヒントはいくつかありますよ!

  • 目標を具体的に、そして小さくする: 大きな目標も、達成可能な小さなステップに分解することで、CENが取り組みやすくなります。「SMARTの法則(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限付き)」などを参考に目標設定するのも良いですね。
  • ワーキングメモリを鍛える: 暗算やパズル、音読、新しい言語の学習など、ワーキングメモリを使うトレーニングは、CENの活性化にも繋がると言われています。
  • 「シングルタスク」を心がける: 「ながら作業」はCENの集中力を分散させてしまいます。できるだけ一つの作業に集中する「シングルタスク」を意識しましょう。
  • DMNとの適切な切り替えを意識する: 集中して作業した後は、意識的に休憩を取り、DMNを活性化させる時間を作ることも大切です。リフレッシュすることで、次のCENの活動の質も高まります。質の高い睡眠も、もちろん重要ですよ!
  • マインドフルネス瞑想: 「今、ここ」に意識を集中するマインドフルネス瞑想は、注意力を高め、CENのコントロールを助ける効果が期待されています。

【今日のまとめ】“集中脳” CENを味方につけて、目標達成できる自分へ!

セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)は、私たちが目標に向かって集中し、計画し、実行し、そしてやり遂げるために、陰で力強く働いてくれている、まさに「実行部隊」の司令塔だということが、少しお分かりいただけたでしょうか?
CENを理解し、その働きを上手にサポートしてあげることで、あなたの「やり遂げる力」や「集中力」は、きっともっと輝きを増すはずです。

ぜひ、日々の生活の中で、CENが喜ぶような習慣を取り入れてみてくださいね。
「とろLabo」は、あなたの「心も体も頭も健康に」、そして「目標を達成する力」を、これからも応援しています!