- とろLabo用語集
- 2025年6月27日
【陰虚】体の“潤い”不足!「陰虚(いんきょ)」とは?~ほてり・寝汗・乾燥のサイン~【とろLabo用語集】
「夕方になると、顔や手足がカァーっと熱くなる…」「夜、暑くて……

扁桃体(へんとうたい|Amygdala)とは、大脳辺縁系の一部であり、主に情動(快・不快、恐怖、怒りなど)の処理と、それに基づく記憶の形成を司る神経核の集合体です。
特に「恐怖」に対する反応において中心的な役割を果たしており、生命の危機を察知して身体反応(心拍数の上昇など)を引き起こす「闘争・逃走反応(Fight or Flight response)」の司令塔として知られています。
この記事では、扁桃体の解剖学的な位置、基本的な機能、そして理性を司る前頭前野との関係性について解説します。
定義
大脳辺縁系(Limbic System)の深部に位置する神経細胞の集まりです。
形状がアーモンド(扁桃)の種に似ていることから、ラテン語由来で「Amygdala(アミグダラ)」と名付けられました。
場所
左右の側頭葉の内側(奥深く)、海馬のすぐ前方にそれぞれ1つずつ存在します。

記憶の中枢である「海馬」と隣接していることは、感情を伴う記憶(トラウマなど)が強く残りやすい理由と深く関係しています。
扁桃体が含まれる「大脳辺縁系」は、進化的に古く、「古い脳(本能の脳)」とも呼ばれます。これを乗り物に例えるなら、外側の新しい脳(大脳新皮質・前頭前野)が「騎手(理性)」であるのに対し、内側の古い脳(大脳辺縁系)は「馬(本能)」です。
扁桃体は、外界からの刺激(視覚・聴覚など)を受け取り、それが自分にとって「生存に有利(快)」か「危険(不快)」かを瞬時に判断します。
① 脅威の検出と「闘争・逃走反応」
蛇や猛獣、怒った顔などの「危険信号」を察知すると、自律神経系に指令を出し、心拍数や血圧を上昇させ、体を即座に動ける状態(戦闘モード)にします。
② 情動記憶の強化
強い感情を伴う出来事は、扁桃体が海馬を活性化させることで、長期記憶として定着しやすくなります。
「怖かった体験」を忘れないのは、将来同じ危険を避けるための生存本能です。
扁桃体の役割は、建物の「火災報知器」に例えられます。

煙(危険のサイン)を感知すると、ジリリリ!と大音量で警報を鳴らし、スプリンクラー(冷や汗や動悸)を作動させます。
重要なのは、火災報知器は「誤作動も多い」ということです。
実際には火事(命の危険)でなくても、スピーチ前の緊張や上司の叱責などを「火事だ!」と勘違いして警報を鳴らしてしまう。これがパニックや過度な不安の正体です。
扁桃体の反応速度は極めて速く、理性を司る「前頭前野」が状況を分析するよりも早く作動します。
情動のハイジャック(Amygdala Hijack)
心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱した概念です。
強いストレスや怒りによって扁桃体が暴走すると、前頭前野(理性)への回路が遮断され、論理的な思考ができなくなります。
「カッとなって怒鳴ってしまった」「頭が真っ白になった」という状態は、脳の操縦席が前頭前野から扁桃体に奪われた状態と言えます。
扁桃体は、私たちが生き延びるために欠かせない防御システムです。
しかし、現代社会ではその警報が鳴りすぎてしまい、ストレスの原因となることもあります。
不安や怒りを感じた時は、「あ、今、脳内の警報器が鳴っているな」と客観視することで、理性のハイジャックを防ぐことができるでしょう。