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【人間関係のパラドックス】「悪口を言う人」は信頼されない。では、「全く言わない人」は本当に信頼されるのか?

「あの人は、悪口ばかりで信用できない」私たちは、そう人を評価します。しかし、本当にそうでしょうか? では、あなたの周りにいる「一切、悪口を言わない人」を、あなたは心の底から信頼していますか?「何を考えているか分からない」「本音を見せない」と、むしろ距離を感じていませんか?今回は、この「悪口」と「信頼」という、非常に厄介なパラドックスの正体を、心理学と脳科学から解き明かします。 【第1章】なぜ、「悪口をペラペラ話す人」は信頼を失うのか?(そのメカニズム) ① 言われる側の心理:「裏切り者」への自動的警戒 まず大前提として、「私のいない所では、私の悪口も言っているだろう」と、……

【交渉術】なぜ、あの人の「お願い」は通るのか?「あなたのために」と「私のため」の、人を動かす心理的使い分け

「これは、あなたのためを思って言ってるんだよ」「これは、私のために、お願いしたいんだ」 どちらが、より相手の心を動かすと思いますか?一見、前者は「利他的」で、後者は「利己的」に聞こえるかもしれません。しかし、この二つを使い間違えると、あなたの信頼は失われ、相手は全く動いてくれなくなります。今回は、この2つの言葉に隠された、恐るべき心理的メカニズムを、脳科学の視点から解き明かします。 【第1章】分析:なぜ「あなたのため」は、こうも人をイラつかせるのか?テリーさんとの企画会議で最も深掘りした、この記事の核心です。 ① 言う側の「無意識のホンネ」(言う側の心理) 「支配欲」……

心理学・脳科学 2025年9月26日

【最強の護身術】パッシブアグレッシブな人の「嫌味」を無力化する、大人のスルー戦術

「その服、あなたにしては似合ってるじゃない」「仕事が早く終わって良かったね。誰かさんに手伝ってもらえて」 褒めているようで、どこか棘がある。感謝しているようで、どこか皮肉めいている。 そんな、じわじわと心を削ってくる「パッシブアグレッシブ(受動的攻撃性)」な言葉に、どう対処すればいいか分からず、一人でモヤモヤしていませんか? 今回は、相手と同じ土俵に立って「仕返し」をするのでも、ただ我慢するのでもなく、相手の攻撃を柳のように受け流し、「無力化」するための、大人の知的護身術をご紹介します。 【第1章】なぜ彼らは、回りくどい攻撃をしてくるのか?まず、敵を知ることから始めまし……

心理学・脳科学 2025年9月11日

【交渉術】「YESかNOか」で答えを迫られた時の、賢い切り返し方3選

「で、結局やるの、やらないの?」「イエスかノーか、ハッキリしてくれ」 ビジネスシーンや日常で、このように二者択一を迫られ、言葉に詰まった経験はありませんか?本当は「条件付きYES」や「第3の選択肢」があるのに、相手の圧力に負けて、不本意な答えを選んでしまう…。 今回は、そんな思考停止の圧力を華麗にかわし、対話の主導権を握り返すための、大人の知的交渉術を解説します。 【第1章】なぜ相手は「YES/NO」を迫るのか?その心理的ワナ相手が二者択一を迫るのには、理由があります。 主導権を握りたい: あなたの思考時間を奪い、自分の有利な土俵で話を終わらせようとしています。 ……

心理学・脳科学 2025年9月8日

【悪用厳禁】なぜ、あなたは“印象”で操られるのか?大衆扇動の黒い心理学「フレーミング効果」から身を守る方法

「日本の名目GDPは、世界4位に転落。失われた30年は続く…」「日本の実質GDPは、主要国の中でも堅実に成長を続けている」 どちらも、客観的なデータに基づいたニュースです。しかし、受ける印象は全く違いますよね。なぜ、同じ事実を語っているはずなのに、私たちの認識はこうも簡単に変わってしまうのでしょうか。 その答えは、情報の発信者が仕掛けた、巧妙な言葉の「枠(フレーム)」にあります。今回は、私たちの脳を支配するこの強力な心理現象「フレーミング効果」の正体を暴き、あなたを印象操作から守るための「知的護身術」を授けます。 【第1章】フレーミング効果とは?脳を支配する「言葉の額縁」フレ……