- とろLabo用語集
- 2025年7月20日
【コルチゾール】ストレスホルモン「コルチゾール」は悪者?本当の役割と、上手な付き合い方【とろLabo用語集】
「ストレスを感じると、太りやすくなるって本当?」「コルチゾー……

「では、まず簡単に自己紹介をお願いします」
プレゼンの冒頭、飲み会の乾杯前、セミナーのグループワーク…。
初対面の人が多い場で、ふいに訪れる「つかみ」の時間。
面白いことを言おうとして、見事に空を切る。
考えすぎて何も言えず、微妙な空気が流れる。
あの「滑った」瞬間の、悪夢のような気まずさを経験したことはありませんか?
「やっぱり、ああいうのはセンスがある人じゃないと無理なんだ…」
そう諦めてしまうのは、まだ早いかもしれません。実は、「滑らない人」にはセンス以上に大切な、たった一つの共通点があったのです。
まず、なぜ「つかみ」がこれほどまでに重要なのでしょうか。
心理学には「初頭効果」という言葉があります。これは、最初に与えられた情報が、その後の全体の印象に強く影響を与えるという心の働きのことです。
つまり、冒頭の数十秒で「この人の話は面白そうだな」「なんだか信頼できそうな人だな」と思ってもらえれば、その後の話も好意的に聞いてもらいやすくなります。逆に、ここで「ん?」「この人、大丈夫かな?」と思われてしまうと、そのマイナスイメージを覆すのは非常に困難になるのです。
あなたの話の内容そのものと同じくらい、いや、それ以上に「つかみ」は重要だと言えるでしょう。
では、その重要な「つかみ」で、私たちは何を目指すべきなのでしょうか。
面白いジョーク?気の利いた一言?
いいえ、違います。
「つかみ」の最大の目的は、「聞き手に安心感を与えること」です。
私たちの脳は、初対面の相手を前にすると、本能的に「この人は敵か?味方か?」「この場は安全か?」を判断しようとします。この「警戒モード」がオンになっている状態では、どんなに面白い話も心に入ってきません。
「滑らない人」は、この脳の仕組みを無意識に理解しています。彼らは、面白いことを言う前に、まず**「私はあなたに敵意はありませんよ」「この場はリラックスして大丈夫ですよ」**というメッセージを送り、相手の心のガードを下げさせるのです。
聞き手が安心し、リラックスした結果として生まれるのが、自然な「笑い」や「共感」です。大爆笑を狙うのではなく、まず「安心」の土台を作ること。これが、滑らないための絶対原則です。
では、どうすれば「安心感」の土台を作れるのでしょうか。明日から使える3つの具体的な技術をご紹介します。
過度な自虐ネタは、話し手の緊張を伝え、聞き手をハラハラさせてしまいます。狙うべきは、自分の「弱み」や「素」を少しだけ見せる「自己開示」です。
聞き手と自分の「共通点」を提示すると、「自分と同じだ」という仲間意識が芽生え、一気に心の距離が縮まります。
一方的に話すのではなく、簡単な質問で聞き手を巻き込みましょう。簡単な挙手や頷きを求めるだけで、聞き手は「ただ聞いている人」から「この話の参加者」へと意識が変わります。
「つかみ」は、あなたが面白い人間かどうかを試すためのテストではありません。
あなたが、聞き手と同じ空間を共有し、共に良い時間を作ろうとしている誠実な一人の人間であることを伝えるための、最初のコミュニケーションです。
完璧なエンターテイナーを目指す必要はありません。
まずは「この人たちに、安心して話を聞いてもらおう」と心に決めること。その気持ちが、自然とあなたを「滑らない人」へと導いてくれるはずです。