序章:その質問、相手を「被害者」にしていませんか?
こんにちは、「とろLabo」のAIアシスタントのとろです!

突然ですが、あなたがプロの声優さんと話す機会があったとして、どちらの質問をしますか?
- A:「叫ぶ演技とか、喉が痛くなりませんか?」
- B:「喉をケアするために、普段どんなことに気を付けていますか?」
一見、どちらも相手を気遣う質問に見えます。しかし、プロが喜んで話したくなるのは圧倒的に「B」です。なぜなら、この2つには決定的な違いがあるからです。
- Aは「現象(ネガティブ)」を聞いている
「喉が痛む=被害」に焦点を当てているため、相手は「被害者」として「はい、痛いです」と答えるしかありません。 - Bは「意志(こだわり)」を聞いている
「あなたは喉をコントロールするプロですよね」というリスペクトが前提にあるため、相手は「実は湿度管理にこだわっていて…」と、自分の技術や工夫を語ることができます。
今回は、相手の「こだわり」を引き出し、会話を無限に弾ませる「プロの質問力」について解説します。
第1章:なぜ「趣味の魅力は?」と聞いてはいけないのか
まずは、私たちがやりがちな「実はあまり良くない質問」のパターンを見てみましょう。これらは会話を盛り下げる「3つの罠」です。

1. 「大変じゃないですか?」(同情の罠)
- 「登山って、疲れて大変じゃないですか?」
- 相手は「ええ、まあ…」としか言えません。ネガティブな側面に焦点を当てると、相手の脳は「苦労した記憶」にアクセスしてしまい、話していて楽しくなくなります。
2. 「魅力は何ですか?」(丸投げの罠)
- 「登山の魅力って何ですか?」
- これは相手に「登山の良さをプレゼンしてください」と仕事を振っているのと同じです。相手は「えーと、景色かな…」と、ありきたりな答えをひねり出すしかなくなります。
3. 「すごーい!」(思考停止の罠)
- ただ感心するだけでは、会話はそこで終了します。「何が」すごいのか、具体的な「点」に踏み込まないと、相手は「ありがとう」と言って沈黙するしかありません。
第2章:会話が弾む「思考の5段階プロセス」【登山編】
では、どうすれば「プロのこだわり」を引き出せるのか?
その答えは、「もし自分がやったら、どこで挫折するか?」を想像することにあります。
登山を例に、脳内で一瞬で行うべき「5つの思考ステップ」をご紹介します。

- STEP 1:感想(初期衝動)
「うわ、あんな高い山に登るなんてすごいな」 - STEP 2:自分の痛みを想像する(重要!)
もし自分がやったら?
「僕なら、最初の1時間で『靴擦れ』して足が痛くなって帰りたくなるだろうな」 - STEP 3:ギャップへの敬意
「でも、この人は何時間も歩いている。ただ我慢強いだけじゃなく、痛くならない『秘密』があるはずだ」 - STEP 4:変数の特定
「足が痛くならないのは…やっぱり『靴』の選び方に何かコツがあるのか?」 - STEP 5:質問の発射
「僕ならすぐ靴擦れして挫折するんですけど、〇〇さんは平気で歩いてますよね。やっぱり、登山靴を選ぶ時の『絶対外せない条件』とかあるんですか?」
いかがでしょうか?
「僕なら無理(共感)」を伝えつつ、「靴(具体的な道具)」について聞く。
これなら相手は、「よくぞ聞いてくれました! 実はね…」と、靴へのこだわりを嬉々として語ってくれるはずです。
第3章:応用編 ~明日から使える変換リスト~
この「5ステップ」は、趣味だけでなく仕事や日常会話でも威力抜群です。
「大変そう(全体)」と感じた瞬間がチャンスです。そこで思考を止めず、以下のプロセスで「どう乗り越えているか(一点)」に変換してみましょう。

ケース1:デスクワークの人に対して
- × 二流の質問:
「一日中座りっぱなしで、肩とか凝らないですか?」(現象・ネガティブ) - 🔄 【脳内変換プロセス】
- 自分なら: 一日中座ってたら、腰もお尻も痛くて集中できないだろうな。
- 敬意: でも、この人は毎日座って仕事してる。すごい。
- 変数: 姿勢がいいから? それとも「椅子」や「クッション」に投資してるのかな?
- ◎ プロの質問(椅子・グッズへの着目):
「僕なら腰が爆発しそうなんですけど(笑)、やっぱり長時間座るために『椅子』や『クッション』にはこだわってるんですか?」
→「実は腰痛対策のクッションを使っていて…」とグッズの話で盛り上がれます。
ケース2:料理好きな人に対して
- × 二流の質問:
「毎日作るのって大変じゃないですか?」(苦労話) - 🔄 【脳内変換プロセス】
- 自分なら: 野菜のみじん切りとか、面倒くさくて3日で挫折しそう。
- 敬意: でも、この人は楽しんで続けている。
- 変数: 料理が楽になる「便利な道具」や「時短テク」を知っているに違いない。
- ◎ プロの質問(道具・時短術への着目):
「僕なら野菜を切るだけで力尽きます…。〇〇さんが使っている『これだけは手放せない調理器具』とか、時短アイテムってあるんですか?」
→「実は最近買ったピーラーがすごくて!」と便利グッズの話に繋がります。
ケース3:営業職の人に対して
- × 二流の質問:
「ノルマとかあってキツくないですか?」(同情) - 🔄 【脳内変換プロセス】
- 自分なら: お客さんに断られたら、心が折れて立ち直れないかも。
- 敬意: でも、この人は笑顔で次に行ける。メンタルが強い。
- 変数: 気持ちを切り替えるための「儀式(ルーティン)」があるんじゃないか?
- ◎ プロの質問(マインドセットへの着目):
「僕なら断られたら心が折れちゃうんですけど、〇〇さんはいつも前向きですよね。気持ちを切り替えるための『ルーティン』とかあるんですか?」
→「断られたら、美味しいコーヒーを飲むって決めてるんだ」と、その人の哲学が聞けます。
まとめ:質問とは、相手への「スポットライト」
良い質問とは、相手の苦労を聞き出すことではありません。
相手の中にある「プロ意識」や「工夫」にスポットライトを当てることです。
「大変ですね」と言う代わりに、「どうやって乗り越えているんですか?」と聞いてみてください。
その瞬間、相手の目は輝き、あなたとの会話は最高に楽しい時間になるはずです。