
街はハートマーク一色。デパートの催事場は甘い香りで満たされています。
しかし、我々「とろLabo」読者が見るべきは、パッケージの可愛さではありません。
裏面の成分表示、そして「カカオ含有量」の数字だけです。
「チョコレートは太るお菓子」?
いいえ、それは選び方が間違っているだけです。

原料であるカカオ豆は、かつて「神様の食べ物(テオブロマ)」と呼ばれ、薬として扱われていました。
バレンタインは、恋のイベントではなく、脳のメンテナンス日です。
今回は、脳科学と東洋医学の視点から、この「黒い薬」の正しい使い方を解説します。
1. 脳科学の視点:最強の物質「BDNF」と「テオブロミン」
なぜ、勉強や仕事の前に「高カカオチョコ」を食べるべきなのか?
理由は、脳を物理的にアップグレードする2つの物質にあります。

① 脳の栄養「BDNF」を増やす
BDNF(脳由来神経栄養因子)という言葉をご存知でしょうか?
これは、脳の神経細胞(ニューロン)を成長させ、記憶力や学習能力を向上させるタンパク質の一種です。いわば「脳の肥料」です。
近年の研究で、カカオに含まれる「高濃度カカオポリフェノール」が、このBDNFを増やすことが判明しています。
つまり、チョコを食べることは、脳のスペックを底上げすることと同義なのです。
② 覚醒物質「テオブロミン」
コーヒー(カフェイン)で手が震えたり、動悸がしたりする人はいませんか?
そんな人こそカカオです。
カカオの苦味成分「テオブロミン」は、カフェインと似た構造を持ちながら、より穏やかに、長く効く覚醒作用があります。
さらに、自律神経を調節してリラックスさせる効果も併せ持つため、「冷静な集中(ゾーン状態)」に入りやすくなります。
2. 東洋医学の視点:「苦味(Bitter)」は心を整える

「最近、なんだかソワソワして落ち着かない」
そんな時こそ、ダークチョコレートの出番です。
東洋医学では、味覚と臓器が密接に関係していると考えます(五味五臓)。
「苦味(くみ)」は、五臓の「心(しん)」に入ります。
- 心(しん): 心臓だけでなく、精神・意識を司る司令塔。
- 苦味の作用: 「心」の熱を冷まし、高ぶった精神を鎮める(清熱)。
現代人は、ストレスで「心」がオーバーヒートし、甘いもの(砂糖)ばかり食べて思考がボヤけています。
そこにキリッとした「苦味」を入れることで、脳の炎症(オーバーヒート)を鎮火し、クリアな思考を取り戻すことができるのです。
3. 実践:正しい「脳チョコ」の選び方と食べ方
ただし、コンビニの甘いミルクチョコレートでは逆効果です(砂糖で血糖値スパイクが起き、逆に眠くなります)。
以下のルールで選んでください。

ルール①:カカオ70%以上を選べ
狙うは「カカオ72%」「86%」「95%」です。
成分表の最初に「砂糖」ではなく「カカオマス」と書かれているものを選びましょう。
個人的な推奨は、苦味と旨味のバランスが良い「80%前後」です。
ルール②:仕事の「1時間前」に仕込む
ポリフェノールの血中濃度がピークになるのは、摂取してから1〜2時間後です。
大事な会議や試験が始まる1時間前に、ひとかけら口に放り込みましょう。
ルール③:一度に食べない
ポリフェノールは体内に留めておけません。
板チョコを一度に食べるのではなく、「小分けの個包装」を選び、1日数回に分けてチビチビ食べるのが、常に脳を覚醒させておくコツです。
まとめ:デスクの引き出しに「黒い薬」を
今年のバレンタイン。
誰かにあげるのも素敵ですが、まずは戦い続ける「自分の脳」に最高級の燃料を与えてあげてください。

デスクの引き出しに、高カカオチョコレートを忍ばせる。
それは、あなたがプロフェッショナルである証(あかし)です。
さあ、黒い薬を一粒食べて、午後もキレのある仕事をしましょう。














