- とろLabo用語集
- 2025年7月6日
【【メタ認知】“もう一人の自分”が鍵?メタ認知能力を高めて、悩みを解決する思考法【とろLabo用語集】
「つい感情的になって、後で後悔してしまう…」「自分の考えが、……

第一部の記事で、私たちは自分の性格の、生涯変わらない「気候」とも言える『ビッグファイブ』について学びました。穏やかな地中海性気候、厳しいけれど実り豊かな大陸性気候…。それは、私たちの心の、最も根本的な土台です。
では、その「気候」は、私たちの日々の「心の天気」…つまり、その時々の「やる気に満ちた晴れの日」や「不安でいっぱいの雨の日」に、どう影響しているのでしょうか?
今回は、ビッグファイブという土台の上に、とろLabo独自の「4タイプ診断」を重ね合わせ、より深く、立体的に自分と他人を理解する旅に出ます。
まず、私たちの「心の天気」を観測する地図、「4タイプ診断」の基本をおさらいしましょう。この診断は、2つの軸から成り立っていましたね。
そして、この2軸から、4つの基本的な「心の天気」が定義されます。
関連記事はこちら。
ここからが本題です。あなたの性格という「気候」が、「心の天気」にどう影響するのか。ビッグファイブの各因子が、4タイプ診断のマップ上で、どのような「力」として働くかを見ていきましょう。
この因子が高いと、心の重心が下がり、マップの下半分、つまり「完璧性」の軸へと強く引き寄せられます。 不安や自己批判という重力に引かれ、常に自分に厳しく、物事を完璧にこなさなければ、という気持ちになりやすいのです。
この因子は、あなたのエネルギーが向かう方角を示します。高いとコンパスは東、つまり「協調性」の方向を指し、人と関わることでエネルギーを得ます。低い(内向的)とコンパスは西、つまり「孤高性」の方向を指し、一人で思索にふけることでエネルギーを得る傾向があります。
この因子が高いと、マップの東側、「協調性」の軸に向かう強力な追い風が吹きます。 人と争わず、円滑な関係を築くことを自然と優先するため、『調和のリーダー』や『貢献の仕事人』といった天気になることが多くなります。
この2つの因子は、特定の方角を指すというより、あなたが今どの天気にいても、その「性能」を高めるブースターとして機能します。
この理論を、どう実生活に活かすのか。具体的なヒントを提示します。
自分のビッグファイブ(気候)を知れば、自分が陥りやすい心の天気(4タイプ)を予測し、備えることができます。
例えば、「自分の気候は“神経症的傾向が高い”から、ストレスがかかると、“繊細な専門家”の天気になる嵐が来やすい。だから、意識して自分を褒める時間を作ろう」といった、具体的なセルフケアが可能になります。
相手の言動からビッグファイブ(気候)を推測できれば、コミュニケーションは劇的に改善します。
例えば、「上司は“誠実性”が非常に高い気候だ。だから、今は『貢献の仕事人』の天気になっているな。ならば、プロセスを詳細に報告し、データに基づいた提案をすれば、きっと喜んでくれるだろう」といった、最適な航路を選択できるのです。
「気候」は、生まれ持ったもので、変えることは難しいかもしれません。しかし、自分の「気候」を知ることで、日々の「天気」を予測し、備えることはできます。
ビッグファイブと4タイプ診断。この二つの地図を手にすることで、私たちは、自分と他人の心の航海を、もっと賢く、穏やかに進めていくことができるのです。
そして、次回の第三部では、心のさらに深い階層…「五神」という、東洋医学の叡智へと、旅を進めていきましょう。