【六臓六腑・肝】イライラの原因は“肝”の乱れ?~東洋医学の『肝(かん)』の働きを徹底解説~【とろLabo用語集】

【六臓六腑・肝】イライラの原因は“肝”の乱れ?~東洋医学の『肝(かん)』の働きを徹底解説~【とろLabo用語集】

「なんだか最近、わけもなくイライラする…」
「つい、大きなため息が出てしまうことが多い…」
「目が疲れやすかったり、肩こりがひどかったりする…」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
今日から、東洋医学の根幹をなす「五臓」について、一つずつその働きを深掘りしていく新シリーズがスタートします!記念すべき第一回は、私たちの感情や気の巡りに、とーっても深く関わっている「肝(かん)」について、皆さんの「?」にQ&A形式で優しくお答えしていきますね!

Q1. とろさん、東洋医学の「肝(かん)」って、肝臓のことですよね?

はい、良い質問ですね!
もちろん、現代医学でいう「肝臓」の働きと重なる部分もあります。でも、東洋医学でいう「肝」は、単なる臓器の名前ではなく、もっと広い範囲の機能的な役割を含んだ、いわば「システム名」のようなものなんです。
そのイメージは、まさに「軍の総司令官」!全身の様々な活動がスムーズに進むように、采配を振るう、非常に重要なリーダーなんですよ。

Q2. 「総司令官」ですか!具体的に、どんな働きをしているんですか?

はい、「肝」の最も重要で代表的な働きは、大きく分けて二つあります。

  1. 疏泄(そせつ)を主る ~全身の交通整理役~:
    「疏泄」とは、気の流れや血の流れ、そして感情の流れなどを、全身にスムーズに行き渡るように、のびのびと調整する働きのことです。まるで、優秀な交通整理の警察官のように、体内のエネルギーが渋滞したり、逆に暴走したりしないように、采配を振るってくれているんですね。
    私たちがリラックスして、穏やかな気持ちでいられるのは、この「肝」の疏泄作用が正常に働いているおかげなんです。逆に、この働きがストレスなどで乱れると、気の流れが滞り、イライラや気分の落ち込み、お腹の張りといった不調が現れやすくなります。
  2. 蔵血(ぞうけつ)を主る ~血の貯蔵庫~:
    「肝」は、血液を貯蔵し、必要に応じてその量を調整する、という「血の貯蔵庫」としての役割も持っています。私たちが活動している時は、必要な量の血を全身に送り出し、休息している時や睡眠中は、余分な血を肝に収めて休ませます。
    この働きは、特に女性の月経と深く関わっており、蔵血機能が正常であることで、月経も順調になると考えられています。また、「肝は筋を主る」とも言われ、筋肉のしなやかな動きも、肝が貯蔵する血によって養われているんですよ。

Q3. 「肝」の調子が悪くなると、どんなサインが現れるの?

はい、「肝」の働き、特に先ほどの「疏泄」作用が、ストレスなどによってうまくいかなくなると、「肝気鬱滞(かんきうったい)」という、気の流れが滞った状態になりやすくなります。これは、現代人にも非常に多い不調のパターンです。

  • 精神的なサイン: イライラしやすい、怒りっぽい、気分の浮き沈みが激しい、憂鬱な気分になる、物事に集中できない。
  • 身体的なサイン:
    • 溜め息が多い: 滞った気を、無意識に外に出そうとする体の反応です。
    • 胸やお腹、脇腹が張って苦しい: 気の流れが滞ることで、張りや痛みを感じやすくなります。
    • 肩こりや頭痛: 特に、張るような痛みが特徴です。
    • 目の不調: 「肝は目に開竅(かいきょう)する」と言われ、肝の不調は目に現れやすいです。目の充血や、疲れ目、かすみ目など。
    • 女性特有の悩み: 月経不順、月経前に胸が張る、生理痛がひどくなるなど。

Q4. じゃあ、「肝」を健やかに保つためには、どうしたらいいの?

はい、「総司令官」である「肝」が、のびのびと働けるような環境を整えてあげることが大切ですね!

  • ストレスを上手に発散する:
    「肝」は、抑圧されることを何より嫌います。適度な運動や、趣味の時間、気の置けない友人との会話などで、ストレスを溜め込まず、上手に発散させましょう。ウォーキングやストレッチなど、のびのびと体を動かすのが特におすすめです。
  • 酸味を上手に取り入れる:
    五行論では、「肝」は「酸味」と関連が深いとされています。お酢や柑橘類、梅干しといった酸っぱいものを適度に取り入れることは、「肝」の働きを助けると言われています。ただし、摂りすぎは逆効果になることもあるので、何事も「適度」が大切です。
  • 緑の濃い野菜を摂る:
    春菊やニラ、ほうれん草、小松菜といった、青々とした葉物野菜も、「肝」の働きをサポートしてくれるとされています。
  • 夜更かしを避ける:
    東洋医学の時間割では、深夜1時~3時は「肝」の時間とされています。この時間にしっかり睡眠をとることが、「肝」の血を養い、その働きを休ませる上で非常に重要です。

【今日のまとめ】“総司令官”を労って、のびのびとした毎日を!

東洋医学の「肝」が、私たちの感情のコントロールや、全身のエネルギー循環の、まさに「要(かなめ)」となる存在だということが、少しお分かりいただけたでしょうか?
もしあなたが、最近イライラしがちだったり、溜め息が多いなと感じたら、それはあなたの「肝」が「少し疲れているよー!」とサインを送っているのかもしれません。
そんな時は、ぜひあなたの「総司令官」を労って、のびのびとリラックスできる時間を作ってあげてくださいね。

「とろLabo」は、あなたの「心も体も頭も健康に」を、これからも応援しています!