- 脳科学
- 2025年6月8日
【ワーキングメモリ】ワーキングメモリって何?~“頭の良さ”を支える脳の短期記憶と作業台~【とろLabo用語集 Vol.6】
「今、何をしようとしてたんだっけ…?」「会話の途中で、相手の……
3人以上の集まりになると、なぜか決まった人だけが話し、他の人はただ頷くだけの「置物」になってしまう…。
会議、飲み会、グループディスカッション。そんな「もったいない」状況に、歯がゆい思いをしたことはありませんか?
面白い話をする人が、必ずしも会話の中心にいるべきではありません。本当に価値があるのは、その場にいる全員の意見やアイデアを引き出し、会話を活性化させる「ファシリテーター」の役割です。
今回は、あなたがその場の「司令塔」となり、全員が気持ちよく話せる空間を作り出すための、3つの具体的なテクニックをご紹介します。
テクニックの前に、まず心構えです。ファシリテーターの最も重要な仕事は、「この場所では、どんな意見を言っても大丈夫だ」という「心理的安全性」を、その場にいる全員に感じさせることです。
脳の扁桃体は、他者からの拒絶や批判を「脅威」として感じ取ります。この警報が鳴っているうちは、誰も自由な発想や正直な意見を口にできません。これから紹介するテクニックはすべて、この脳の警報をOFFにし、安心感という土台を作るためのものです。
AさんとBさんの間で、会話が止まってしまった。あるいは、一つの意見が出たきり、誰も続かない。そんな時、あなたが登場人物たちの間に「橋」を架けてあげます。
ポイント:
対立させるのではなく、あくまで「〇〇という観点ではどうですか?」と、新しい視点からの意見を求めるのがコツです。これにより、議論は多角的になり、深まっていきます。
議論が白熱したり、色々な意見が出て収拾がつかなくなったりした時に、一旦会話の交通整理をします。
ポイント:
あなたが議論を客観的に整理することで、参加者は「自分たちの話が、きちんと理解されている」という安心感を得ます。また、論点が明確になることで、次のステップに進みやすくなります。
そして、テリーさんからご提案いただいた、最も重要で、最もデリケートな技術です。輪に入れていない人に、安全な形で光を当てます。
ポイント:
「もしあればでOK」「まとまっていなくてもOK」という「逃げ道」を用意することが、何よりも重要です。これにより、相手はプレッシャーを感じることなく、「実は、〇〇について少し思っていたのですが…」と、安心して口を開くことができます。
優れたファシリテーターがいる場では、全員が主役になれます。
あなたが少しだけ意識を変え、会話の「交通整理」に徹することで、その場の空気は劇的に変わり、一人ひとりの参加者の満足度はもちろん、会議や議論から生まれる成果そのものの質も、格段に向上するはずです。
まずは、次の会議で、そっと「橋」を架けてみることから始めてみませんか?