- 脳科学
- 2025年7月29日
【会話の科学】会議や飲み会で「置物」を作らない。複数人の会話を活性化する3つの神技【ファシリテーター編】
3人以上の集まりになると、なぜか決まった人だけが話し、他の人……
「で、結局やるの、やらないの?」「イエスかノーか、ハッキリしてくれ」
ビジネスシーンや日常で、このように二者択一を迫られ、言葉に詰まった経験はありませんか?本当は「条件付きYES」や「第3の選択肢」があるのに、相手の圧力に負けて、不本意な答えを選んでしまう…。
今回は、そんな思考停止の圧力を華麗にかわし、対話の主導権を握り返すための、大人の知的交渉術を解説します。
【第1章】なぜ相手は「YES/NO」を迫るのか?その心理的ワナ
相手が二者択一を迫るのには、理由があります。
この背景を理解するだけで、相手の言葉に感情的に反応せず、冷静に対処する第一歩となります。
【第2章】なぜ「YES/NO」で答えてはいけないのか?「二項対立」という名の罠
相手の土俵に乗って「YES」か「NO」のどちらかで答えた瞬間、あなたは交渉の主導権を失います。なぜなら、「YES」か「NO」以外の、あなたにとって最も有利な選択肢が存在する可能性を、自ら放棄することになるからです。
これは「二項対立の罠」と呼ばれるものです。相手が仕掛けた「AかBか」というフレームの中から答えを選ぶのではなく、まずそのフレーム自体を疑い、無効化する必要があるのです。
【第3章】実践!知的交渉術としての「切り返し」3パターン
ここがこの記事の核心です。具体的な切り返し方を、会話例と共に紹介します。
相手の要求を飲む「可能性」を示しつつ、そのための「条件」を提示し、相手に判断を委ねる手法です。
相手が提示した二択そのものを無効化し、より優れた選択肢を提示することで、議論をリードする手法です。
相手の要求の裏にある「本当の目的」を汲み取り、その目的を達成するための、より良い方法を提案する高度なテクニックです。
【まとめ】
目的は、相手を言い負かすことではありません。
「YESかNOか」という不毛な対立から抜け出し、「どうすれば、お互にとって最善の結果になるか」という、建設的な協力関係へと議論を導くこと。
それが、あなたの心と評価を守る、大人のための交渉術なのです。