
先日公開した『ビッグファイブ原型(アーキタイプ)診断』、お楽しみいただけましたでしょうか?
(まだの方は、まずはこちらからどうぞ!→ [診断編の記事へのリンク])
いよいよ今回から、各タイプにパーソナライズされた、具体的な習慣術を解説していきます。
シリーズ第一弾は、最も多くの人が当てはまるとされる『調停者』タイプのあなたへ。
周りの意見や場の空気を大切にする、心優しき「調停者」。
その素晴らしい才能は、こと「自分のための習慣」を続ける上では、時として足かせになることも…。
「みんながやるなら…」ではなく、「私がやりたいから、やる」。
そんな、しなやかな自分軸を手に入れるための、3つの優しいスイッチを、そっとお渡しします。
【第1章】なぜ「調停者」は、三日坊主になりやすいのか?
まず、あなたのせいではない、ということを知ってください。
「調停者」タイプは、ビッグファイブの各要素が平均的で、バランスが取れています。これは、どんな環境にも適応できる、素晴らしい才能です。
しかし、その「周りに合わせる」能力の高さゆえに、
- 他人の目標を、自分の目標だと勘違いしやすい(友人が始めたから、という理由で英会話を始める)
- 自分の「小さなやりたい」より、周りの「大きな声」を優先してしまう(飲み会に誘われ、自分の勉強時間を削ってしまう)
- 強い内的動機がないため、一人だとモチベーションが続きにくい
といった、習慣化における「つまずきポイント」を抱えやすいのです。
でも、大丈夫。その特性を理解すれば、対策は立てられます。
【第2章】「調停者」の心に火をつける、3つの習慣化スイッチ
「調停者」のあなたが、自分軸で、楽しみながら習慣を続けるための、具体的な3つのスイッチです。
スイッチ①:「誰かのため」に、そっと変換する
「自分のため」だけだとエンジンがかかりにくいのが、「調停者」の優しさゆえの特性。ならば、その習慣が、巡り巡って「誰かのため」になる、と考えてみましょう。
- 例:もし、あなたが「運動」を習慣にしたいなら…
- ×:「自分の健康のため」
- ○:「自分が元気でいることが、家族や大切な人を安心させることに繋がる」
- 例:もし、あなたが「勉強」を習慣にしたいなら…
- ×:「自分のスキルアップのため」
- ○:「このスキルを身につければ、職場の〇〇さんを助けてあげられるかもしれない」
スイッチ②:「仲間」と「仕組み」で、自分を運んでもらう
一人の意志の力に頼るのはやめましょう。「調停者」の「周りと同調したい」という欲求を、ポジティブな方向に利用します。
- 仲間を探す: 同じ目標を持つ、オンラインコミュニティやサークルに参加してみましょう。「みんなが頑張っているから、自分も」という気持ちが、あなたを後押しします。
- 仕組みを作る: 友人と「毎週月曜に進捗を報告し合う」という約束をする、パーソナルトレーナーを予約するなど、自分一人ではサボれない「仕組み」に投資しましょう。
スイッチ③:「選択肢」のある、ゆるい計画を立てる
真面目な「調停者」は、ガチガチの計画を立てて、それができないと自己嫌悪に陥りがち。柔軟性を大切にしましょう。
- 計画の立て方:
- ×:「平日は毎日、1時間ジョギングする」
- ○:「今週は、3回運動する。メニューは『A: 30分ジョギング』『B: 20分の筋トレ』『C: 15分のストレッチ』のどれか、その日の気分で選んでOK」
「今日は疲れたからCにしよう」と、その日の自分に選択の余地を与えてあげることで、「できなかった」という挫折感を防ぎ、継続率を劇的に高めることができます。
【まとめ】
「調停者」のあなたへ。
あなたの「周りに合わせられる」という才能は、宝物です。
その優しさを、他人だけでなく、未来の自分のためにも、少しだけ使ってあげてください。
今回ご紹介したスイッチが、あなたが自分のペースで、着実に目標へと進むための、心強い味方になることを願っています。