【お酒の健康】お酒の適量は?

【お酒の健康】お酒の適量は?

 「微アルコール」というカテゴリーのお酒が発売されてきています。

 アルコールが1%未満のお酒のようです。

 アルコール含有量が少ないからといって、飲んだ後に車の運転ができるわけでは無いようですが、「健康」という観点でみると、いいのかもしれませんね。

「微アルコール」酒類市場で広がる背景。アサヒが打ち出したカテゴリーにサッポロ参入
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7897c6604327a40b5971fb941cf310bc8eb4225

 今回は、お酒の適量やアルコールへの強さについての話をしていきたいと思います。

お酒の適量は?

 厚生労働省のe-ヘルスネットによると、

「通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、1日平均純アルコールで20g程度である。」

アルコールの吸収と分解
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-02-002.html

 とあります。

 お酒に含まれるアルコールの量を求める式がこれです。

 アルコールの量(g) = お酒の量(ml)× 度数 ÷ 100 × 0.8

 そして、具体的に「20gのアルコール」というのは、次のような感じになります。

  •  ビール中ビン1本
  •  日本酒 1合
  •  チューハイ(7%) 350mL缶1本
  •  ウィスキーダブル 1杯
  •  ワイン グラス1杯

 アルコール20gのお酒の量を求める式が次の通りです。 

 アルコール20gのお酒の量(ml) = 2500 ÷ 度数(%)

お酒のカロリーは?

 アルコール1gに含まれるエネルギーは7.1キロカロリーだそうです。

 1日あたりのアルコールの適量20gで計算すると、142キロカロリーとなります。

 なので、ビール中瓶1本のエネルギーは142キロカロリーなんですね。

 ところで、アルコールのエネルギーは体内に蓄積されにくいことから「エンプティーカロリー」と呼ばれます。

 「蓄積されない」「エンプティー(=空っぽ、空虚)」と聞くと、とても魅力的ですね。 

 そのため、

 「お酒はいくら飲んでも太りません。」

 と、言いたいところですが、そんなことはありません。

 その理由は次の2点です。

一 お酒のカロリーが優先的に消費される。→ そのほかの食べ物のカロリー消費は後回し → 蓄積される。

  → つまり、脂肪になります。

二 アルコールを分解する過程で中性脂肪が作られます。

  → つまり、脂肪になります。

 こうしたことから、太りやすい状態になってしまうわけです。

 「エンプティーカロリー」食品は、だいたい、肥満や生活習慣病につながるので気をつけないといけません。

 ファーストフードなんかもこれにあたるので、食べるときには、そのことも理解した上で、計画的に食べていきましょう。

アルコール分解にかかる時間は?

 アルコールの分解には、個人差があるようですが、概ね次のとおりです。

 (1時間あたり)

  男性 9g

  女性 6.5g

 アルコールを20g摂取した場合、

 男性 2時間13分くらい

 女性 3時間ちょっと

 です。

 これはあくまでも目安で、性別や年齢等によって異なります。
 
 お酒にいくら強くても、分解スピードがあるので、飲んだら乗らないようにしましょう。

アルコールに強い人と弱い人の違いはなに?

 「お酒に強い」とか「お酒に弱い」とか言ったりしますが、これは、アルコール分解能力によって決まります。

 アルコールを分解には2つの酵素が関係してきます。

 その酵素が、

 ・ アルコール脱水素酵素(アルコールデヒドロゲナーゼ)

 ・ アルデヒド脱水素酵素(アルデヒドデヒドロゲナーゼ)

 です。

 特に、アルデヒド脱水素酵素のタイプによってお酒の「強さ」が変わってきます。

 次に、その辺りも含めて少し詳しく説明します。

アルコールの分解について

 消化管で吸収されたアルコールは、静脈(上腸間膜静脈や下腸間膜静脈)に入っていきます。

 その静脈が合流して、門脈と呼ばれる静脈に流入し、門脈を経て肝臓に運ばれます。

 肝臓では、2つの酵素によってアルコールの分解が行われます。

 アルコール脱水素酵素

   アルコール ⇨ アルデヒド

 

 アルデヒド脱水素酵素

  アルデヒド ⇨ 酢酸

 酢酸は、

  肝臓 → 肝静脈 → 下大静脈 → 心臓 → 

 

 そのあとは、筋肉やそのほかの臓器に運ばれ、そこで分解されることになります。
 
 お酒が強い人と弱い人を分けると言われているのが、アルデヒド脱水素酵素のタイプだと言われています。

 これには、活性型と低活性型、非活性型の3タイプがあります。

 お酒が強いといわれる人は、遺伝的に、「活性型」のアルデヒド脱水素酵素を持っているそうです。

 これは、アルデヒドを速やかに分解してくれるので、血中のアルデヒド濃度が上昇しにくいわけです。

 アルデヒドは、頭痛や吐き気、紅潮などのフラッシング反応を引き起こす物質で、二日酔いの原因物質でもあります。

 このアルデヒドを速やかに分解してくれるのが

「活性型」アルデヒド脱水素酵素なので、

このタイプの酵素を持っている人は、結構な寮のお酒を飲んでも、頭が痛くなったり、吐いたりしないわけです。

 逆に、

 低活性型、非活性型の場合は、

 そういうわけにはいかず、お酒を飲む音ですぐに顔が赤くなったり、頭痛、吐き気に襲われることになります。

 なので、お酒に強いとか、弱いとかというのは根性とかそういうのではないんですね。

まとめ

 アルコールの適量は20g

 2500÷度数=アルコール20gのお酒の量

 アルコール1gあたり7.1キロカロリー

 エンプティーカロリーは蓄積されないけど、太りやすくなる。

 お酒を飲んだら車の運転はしない。

私がこの記事を書いたよ!

テリー

いつも自由にやらせてもらってますが、最近、健康のことにも気を使わないとなと思い、ブログを書きながら、自分自身も健康に対する意識を高めてみようかなと考えています。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持っているので、体のことや健康のことにはそれなりに詳しいです。 なぞなぞと手品が大好きです。

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