サル痘(monkey pox)は、ポックスウイルスの一つである、サル痘ウイルスによって引き起こされる病気です。
天然痘ウイルスと比較的よく似たウイルスのようです。
「サル痘」ってなに?
サル痘は、サル痘ウイルスに感染した後、1〜3週間程度の潜伏期をおいて発症します。
初期は、寒気や倦怠感、発熱、喉の痛み、リンパ節の腫れといった風邪のような症状です。
その後、発疹(ふきでもの)が現れてきます。
ふきでものは顔から始まり、全身に広がるパターンが多いようです。
その後、ふきでものが水疱(すいほう:みずぶくれのこと)になり、さらにそこから膿(うみ)が出て、かさぶたになって治っていくそうです。
死亡率は、アフリカでの流行では10%未満、アメリカでの流行では死亡例はないようです。
ただし、小さい子供や妊婦さんの場合には、重症化しやすい傾向にあるようなので、注意が必要です。
日本では、感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)で4類感染症に指定されています。
4類感染症は、動物、飲食物等の物件を介して人に感染し、国民の健康に影響を与える恐れがある感染症 で、ヒトからヒトへの伝染はないものが4類感染症に属しています。
どうやって感染するの?
サル痘はサル痘ウイルスに感染している動物との接触によって発症します。
自然界だと、リスとかネズミでお馴染みの、アフリカの齧歯類(げっしるい)がウイルスを持っているようです。
サルがこのウイルスに感染すると天然痘のような症状を発症し、死亡率も高かったことから「サル痘」という名前になったようです。
ということで、「サル痘」ということで、サルから感染しそうな名前ですが、感染経路としては、齧歯類からのものが多いようです。
また、「プレーリードッグ」は、ヒトへの感染ルートとして重要視されているようです。
以前、アメリカで流行した際には、アフリカから輸入した齧歯類からサル痘に感染したプレーリードッグがヒトへの感染源になったようです。
ということで、サル痘ウイルスに感染した齧歯類の発疹に触れたり、噛まれたりしないように気をつける必要があります。
サル痘は4類感染症ということで、基本的に動物からヒトへ感染する感染症で、ヒトからヒトへは映らないということになっていますが、これは、発疹に接触しないことが前提となるので、発疹には直接触れないようにする必要があります。
治療法はあるの?
サル痘に有効な薬はあるようですが、数は限られているようです。
また、天然痘のワクチン摂取により、予防もできるようですが、日本では、1976年以降接種が行われていないようです。
50代以上では、天然痘のワクチン接種が行われている可能性が高いですが、それよりも若い層では、サル痘に対して免疫を持っていない可能性が高いです。
【参考文献】
法研 六訂版 家庭医学大全科
私がこの記事を書いたよ!
テリー
いつも自由にやらせてもらってますが、最近、健康のことにも気を使わないとなと思い、ブログを書きながら、自分自身も健康に対する意識を高めてみようかなと考えています。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持っているので、体のことや健康のことにはそれなりに詳しいです。 なぞなぞと手品が大好きです。
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