寝ても疲れが取れていないこと、ありませんか?
体の「疲れ」は、物理的な疲れだけでなく、「疲労感」という脳現象が関係しているといわれています。
今回は、「脳疲労」のメカニズムを紹介します。
脳は勝手に疲れる
脳は、何もしていなくても活動しています。
実際に何もしなくても、いろんな心の声が頭の中を飛び交っているのではないでしょうか。
体を全く動かしていなくても、何も作業していなくても、脳はアイドリング状態になっているんです。
このアイドリング状態には、DMN(デフォルトモードネットワーク)と呼ばれる脳のシステムが深く関与しています。
これは、記憶や感情、感覚をつなげて処理する役割を果たしています。
創造性、発想力、ひらめき、そういったものに関わっているんです。
また、ここが過度に働くと、ネガティブな思考になりやすくなるそうです。
いずれにしても、「何も考えないようにしてみてください。」と指示されて、何も考えないようにしようとしてもなかなかうまくいかないのは、DMNが働いているからなんです。
DMNは燃費が悪い
そんなこともあり、DMNは1日の半分以上の時間活動しています。
また、その消費エネルギーは脳の全消費エネルギーの60〜80%にもなると言われています。
何かの作業をする時、脳が追加して消費するエネルギーが、多くて5%程度なので、DMNがどれほどエネルギーを消費しているかわかりますね。
そして、このことが疲労感にもつながっていきます。
そして、脳でエネルギーが消費されすぎると「脳疲労」が起こるわけです。
「脳疲労」は疲労感、倦怠感につながります。
そのため、ただ、ボーッとしているだけでも、脳は休憩できないので、疲労し、それが体の疲労感、倦怠感につながっていくわけです。
反芻(はんすう)思考が脳を疲労させる
過去のことを振り返って、「あの時ああすればよかった。」とか、将来のことを考えて「あーでもない、こーでもない」と不安になったりなど、過去や未来のことについて反芻して考えることで、DMNが過剰に働くことになります。
これも、脳が疲れる原因になります。
自動操縦で脳が疲れる
歩く、食べる、歯を磨くなど、日常生活の中で、普段、そこまで細かく意識しなくてもできてしまう動作があったりします。
こういった動作にもDMNが関わっています。
やり過ぎれば、脳を疲労させる原因になります。
また、仕事ができる人も注意が必要です。
一度に複数の仕事をこなせるマルチタスクのできる人は、かなりDMNを活動させているため、これもまた脳を疲労させる原因になります。
理論上、ヒトの脳はマルチタスクできないようになっています。
マルチタスクのように見えて、実際は高速でタスクを切り替えているだけなんです。
これもかなり脳に負担がかかるので、脳を休ませたいのであれば、できる限りマルチタスクは避けるようにしたほうがいいです。
こんな感じで脳が疲れていって、これがだるさにつながっているみたいですよ。
参考書籍
世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる
著者: 久賀谷 亮
私がこの記事を書いたよ!
テリー
いつも自由にやらせてもらってますが、最近、健康のことにも気を使わないとなと思い、ブログを書きながら、自分自身も健康に対する意識を高めてみようかなと考えています。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持っているので、体のことや健康のことにはそれなりに詳しいです。 なぞなぞと手品が大好きです。
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