ひらめきの反対は集中?

 脳科学の進歩で、いろんなことがわかってきているみたいです。今回は、ひらめきと集中力の関係について紹介したいと思います。

1 ひらめきについて

 ひらめきは、いろんな記憶、感覚、情動、認知といった要素が頭の中で混ざり合った結果、出てくるそうです。いろいろ混ぜないといけないので、意識があっちこっちに移っていくことになります。そのため、ぼーっとしていたり、リラックスしていたりするときにひらめきやすいようです。
 ひらめきやすいのは、お風呂とトイレだそうです。
 確かに、お風呂やトイレは、比較的リラックスしたり、ぼーっとしたりする場所なので、ひらめきやすいかもしれませんね。
 いわゆる成功者と呼ばれる人の中には、ひらめきたいことを紙に書いて、トイレの壁に貼っておいたという人もいるそうです。
 お風呂やトイレに入る前に、思いつきたいことを意識してから入ってみると結構いいアイデアをひらめいたりできるかもしれませんね。また、賑やかな場所で作業をした方がいろんな刺激が入ってくるのでひらめきやすくなるかもしれませんね。

 そう考えると、お風呂やトイレがなんとなく楽しみになりますね。

2 集中について

 集中した状態は、意識が移り変わることなく、ある一つのものに注意を向けている状態だそうです。なので、できるだけ静かな場所で、それしかやることのないような環境だと比較的集中して作業しやすくなるようです。集中したい場合は、目につく範囲には使わないものを置かないようにしたり、スマートフォンの電源を切ったりして、不要な刺激が入らないようにするといいかもしれませんね。
 もちろん、音楽もOFFにしておいた方がいいですね。
 もし、記憶したり、判断したりする必要がなく、単純な流作業をするような場合には、逆に音楽を流すことは有効だそうです。

3 DMNとCEN

 ひらめきはいろんなところに意識を向けることで、集中は意識を一つのものに向けることです。なので、集中しながらひらめくことはできないんです。意外ですよね。

 これは、ひらめくときに使われる脳の領域と、集中するときに使われる脳の領域が違うことが関係しています。

 具体的には、ひらめきはDMN(デフォルトモードネットワーク)、集中は、CEN(セントラルエグゼクティブネットワーク)が担当しているようです。そして、DMNとCENは負の相関関係にあるようで、どちらかが活動すれば、どちらかの活動が抑えられるので、集中しながらひらめくというのはなかなか難しいようです。

 ちなみに、DMNは活動することで、様々なところに意識を向けることによりひらめきや創造性を引き出してくれるわけですが、ネガティブな感情にも深く関わっているようです。

 つまり、不安や抑うつといった感情とも関係しているようなので、DMNを活性化させればいいというものでもないようです。

 そう考えると、感情がネガティブなときには、ひらめきや創造性を必要とする作業をしてみると案外効率がいいかもしれませんね。

 また、不安感や抑うつなどのネガティブな感情をなんとかしたいときには、何かに集中するようにしてあげると、ネガティブな感情が和らぐわけですね。

 不安や心配事がある時は、忙しくした方がいいというのは、本当だったんですね。

4 まとめ

 集中しているときにはひらめかない。

 ネガティブなときには集中する。

参考文献

慢性疼痛とマインドフルネス ―注意機能に関わる脳内ネットワークの観点から―
山本 彬貴・渡辺 明日香・木村 一志 (2021年1月8日受稿)

私がこの記事を書いたよ!

テリー

いつも自由にやらせてもらってますが、最近、健康のことにも気を使わないとなと思い、ブログを書きながら、自分自身も健康に対する意識を高めてみようかなと考えています。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持っているので、体のことや健康のことにはそれなりに詳しいです。 なぞなぞと手品が大好きです。

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