肩こりや腰痛について
- 健康, 脳科学
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厚労省から出された、2019年の生活基礎調査の概況によると、有訴者、つまり、何かしらの体の不調を訴えがある人の症状で上位2位が肩こりと腰痛です。
2019年の概況報告では、男性は、腰痛が一番多くて、千人あたり91.2人、二番目が腰痛で57.2人、女性は肩こりが一番多くて、千人あたり113.8人、二番目が腰痛で113.3人となっています。
肩こりと腰痛を合わせると、五人に一人くらいは肩こり、腰痛を抱えていることになります。
痛みはQOLを低下させる
痛みによって運動や活動が制限されることがあります。さらに、精神的にも悪影響を及ぼします。痛みの程度がそんなにでなくても、ずっと痛みがあれば、気分も滅入ってしまいます。QOLが下がってしまうんですね。
肩こりや腰痛には、原因のはっきりしているものもありますが、そうでないものもそれ以上にあります。そして、その多くは、慢性化してしまい、ずっとうすら痛い感じ、不快な感じが長期間続くことになるわけです。こうなってくると、痛みとともに、ずっとメンタルが削られ続けることになります。
たかが肩こり、腰痛といっても、当事者にとっては、とても大変なことなんです。
慢性的な痛みについて
原因がはっきりしないけど、ずっとうすら痛い、この慢性的な痛みはなぜ起こるのでしょうか。ここからは、脳科学の観点で慢性的な痛みを説明していきます。
捻挫や骨折など、急性の痛みが発生したとき、脳の中では、この痛みを緩和しようとしてある反応が起こります。それが、「痛みのことは考えない」です。痛みから意識をそらし、他のことに意識を向ける作戦に出ます。こうすることで、痛みを緩和するわけです。
このとき、脳の中では、DMN(デフォルトモードネットワーク)と呼ばれる領域が活性化します。
DMNはいろんな感覚、記憶、情動、認知などいろいろなものを混ぜ合わせて整理するためのシステムです。ひらめきや創造力にも関係する領域です。
ただ、DMNが過剰に活動してしまうと、痛みの記憶と感覚や情動、認知を結びつけてしまうことがあるそうです。こうなってくると、痛みの原因はなくなっているのに痛みを感じてしまうということが起こってきます。
慢性的な痛みには、この脳の働きが関与しているんです。
DMNの働きを抑えるために
集中することがDMNの働きを抑えます。
脳には集中を司どるCEN(セントラルエグゼクティブネットワーク)という領域があります。ここを活動させあることができれば、DMNの活動を抑えることができることがわかっています。なので、慢性的な痛みを緩和したい場合には、CENを活動させるのが有効です。そして、これは、リハビリの領域でも注目されているそうです。
DMNとCENを切り替える
CENを活動させるためには、瞑想が効果的と言われています。
目を閉じて心を無にするといいんですね。
慢性的な痛みで悩んでいる人に対して、1日20分の瞑想を5日間続けたら、痛みが改善したという報告もあります。なので、瞑想をすると痛みにいいみたいです。
でもいきなり無になるのは難しいと思います。そこで、簡単な方法を紹介します。これは、マインドフルネスと呼ばれる瞑想をベースにした手法です。
マインドフルネスの基本技法
・座って背筋を伸ばします。
・目を閉じます。
・呼吸に集中します。
息を吸うときに「吸った」、息を吐くときに「吐いた」と心の中で呟きます。「吸った」「吐いた」じゃなくても「1、2、3」と数えながら息を吸って、「4、5、6」と数えながら吐いてもOKです。
これを続けます。
以上です。
簡単そうですが、やってみると結構いろんな雑念が出てきます。「今日の晩御飯、何にしようかな」とか、「明日、どこに行こうかな」とかいろんな雑念が出てきます。これは、DMNの活動によるものです。
雑念が出てきても、そのことに気づいて、また呼吸に意識を向け直せばOKです。
DMNとCENを切り替える役割を持つSN(セリエンスネットワーク)という領域があります。
雑念に気付き、呼吸に意識を向けることを繰り返すことで、SNがCENにスムーズに切り替えてくれるようになってきます。
呼吸に意識を向けるのは、最初はなかなかうまくいきませんが、毎日繰り返すことで、Snが学習して、スムーズにCENに切り替えられるようになってきます。
なので、あきらめずに続けてみてください。
まとめ
慢性的な痛みを和らげるには、呼吸に意識を向けること。
私がこの記事を書いたよ!
テリー
いつも自由にやらせてもらってますが、最近、健康のことにも気を使わないとなと思い、ブログを書きながら、自分自身も健康に対する意識を高めてみようかなと考えています。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持っているので、体のことや健康のことにはそれなりに詳しいです。 なぞなぞと手品が大好きです。
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