「健康的な飲酒の秘訣!お酒の適量ってどのくらい?」

「健康的な飲酒の秘訣!お酒の適量ってどのくらい?」

この記事では、お酒の適量とアルコールが分解されるプロセスについてお伝えします。

アルコールの適量は20g

「通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、1日平均純アルコールで==20g==程度である。」

「e-ヘルスネット/アルコールの吸収と分解」より

お酒に含まれるアルコールの量を求める式は次のとおりです。

アルコールの量(g) = お酒の量(ml)× 度数 ÷ 100 × 0.8

例えば、アルコール度数5%の350mlのビールの場合、

アルコールの量(g) = 350ml × 5% ÷ 100 × 0.8

となり、

「14g」

がアルコールの量になります。

具体的にどれくらい?

「20gのアルコール」というのは、具体的にどのくらいの量なのでしょうか?
大まかな目安が次の通りです。

お酒
ビール中ビン1本
日本酒1合
焼酎水割り1杯
チューハイ(7%)350ml1本
ウイスキー(ダブル)1杯
ワイン(グラス)1杯
各種お酒の適量


お酒の適量(ml) = 2500 ÷ 度数(%)

お酒の適量は、「2500➗度数」で求めることができます。

例えば、アルコール度数が5%のビールの場合、

2500 ÷ 5 = 500ml

ということになり、

「500ml」が適量となります。

お酒のカロリーはエンプティーカロリー?

アルコール1gに含まれるエネルギーは7.1キロカロリーです。
1日あたりのアルコールの適量20gで計算すると、142キロカロリーとなります。
ところで、アルコールのエネルギーは体内に蓄積されにくいことから「エンプティーカロリー」と呼ばれます。
「蓄積されない」とか「エンプティー(=空っぽ、空虚)」と聞くと、とても魅力的ですね。
「お酒はいくら飲んでも太りません。」
と、言いたいところですが、そんなことはありません。
その理由は次の2点です。

  1. お酒のカロリーが優先的に消費される。
    → そのほかの食べ物のカロリー消費は後回し
    → 蓄積される。
    → つまり、脂肪になります。
  2. アルコールを分解する過程で中性脂肪が作られる。
    → つまり、脂肪になります。
    こうしたことから、太りやすい状態になってしまうわけです。
    「エンプティーカロリー」食品は、だいたい、肥満や生活習慣病につながるので気をつけないといけません。
    ファーストフードなんかもこれにあたるので、食べるときには、そのことも理解した上で、計画的に食べていきましょう。

アルコール分解にかかる時間は?

1時間で分解できるアルコールの量には、個人差があるようですが、概ね次のとおりです。

男性9g
女性6.5g
1時間で分解できるアルコール

アルコールを20g摂取した場合、

  • 男性 2時間13分くらい
  • 女性 3時間ちょっと

です。
 これはあくまでも目安で、年齢や体格、体質等によって異なります。

お酒にいくら強くても、分解するのには時間がかかるので、お酒を飲んだら車の運転はしないようにしましょう。

アルコールに強い人と弱い人の違いはなに?

「お酒に強い」とか「お酒に弱い」とかいうことがありますが、これは、アルコール分解能力によって決まります。
アルコールの分解には2つの酵素が関係しています。
その酵素が、

  • アルコール脱水素酵素(アルコールデヒドロゲナーゼ)
  • アルデヒド脱水素酵素(アルデヒドデヒドロゲナーゼ)
    です。

特に、アルデヒド脱水素酵素のタイプによって「お酒の強さ」が変わってきます。

アルコールが分解されるまで

アルコールは消化管で吸収されて肝臓に運ばれる

飲む → 消化管 → 上腸間膜静脈、下腸間膜静脈 → 門脈 → 肝臓  

アルコールは、消化管で吸収されます。
その後、静脈(上腸間膜静脈や下腸間膜静脈)に流入していきます。
その静脈が合流して、門脈と呼ばれる静脈に流入し、門脈を経て肝臓に運ばれます。

肝臓の酵素によって分解される

肝臓では、2つの酵素によってアルコールの分解が行われます。

  • アルコール脱水素酵素
     アルコール ⇨ アルデヒド
  • アルデヒド脱水素酵素
     アルデヒド ⇨ 酢酸

最後は筋肉や各種臓器で分解される

酢酸は、筋肉や各種臓器で分解される。

肝臓 → 肝静脈 → 下大静脈 → 心臓 → 筋肉や各種臓器

お酒に強い人と弱い人の違いは?

お酒が強い人と弱い人を分けているのが、アルデヒド脱水素酵素のタイプです。
アルデヒドは、頭痛や吐き気、紅潮などのフラッシング反応を引き起こす物質で、二日酔いの原因物質でもあります。
このアルデヒドを分解し、無力化してくれるのがアルデヒド脱水素酵素です。
アルデヒド脱水素酵素には、活性型と低活性型、非活性型の3つのタイプがあります。

  • 活性型
     アルデヒドを速やかに分解してくれるタイプ。そのため、血中のアルデヒド濃度が上昇しにくい。
  • 低活性型
     アルデヒドの分解に時間がかかってしまうタイプ。そのため分解されるまでの間、血中のアルデヒド濃度が上昇する。
  • 非活性型
     アルデヒドを分解できないタイプ。血中アルデヒド濃度が高い状態が続いてしまう。
     
    お酒が強いといわれる人は、遺伝的に「活性型」のアルデヒド脱水素酵素を持っています。
    そのため、アルデヒドが速やかに分解され、頭痛などが起こりにくいということになります。
    このタイプの酵素を持っている人は、結構な量のお酒を飲んでも、頭が痛くなったり、吐いたりしないわけです。
    逆に、低活性型、非活性型の場合は、そういうわけにはいかず、お酒を飲む音ですぐに顔が赤くなったり、頭痛、吐き気に襲われることになります。
    なので、お酒に強いとか、弱いとかというのは根性とかそういうのではないんですね。

まとめ

  • アルコールの適量は20g
  • アルコール20gのお酒の量 = 2500 ÷ 度数
  • アルコール1gあたり7.1キロカロリー
  • エンプティーカロリーは蓄積されないけど、太りやすくなる。
  • お酒を飲んだら車の運転はしない。

私がこの記事を書いたよ!

テリー

いつも自由にやらせてもらってますが、最近、健康のことにも気を使わないとなと思い、ブログを書きながら、自分自身も健康に対する意識を高めてみようかなと考えています。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持っているので、体のことや健康のことにはそれなりに詳しいです。 なぞなぞと手品が大好きです。

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