【気血津液】気・血・津液ってなぁに?~東洋医学で考える、体をめぐる3つの宝物~【とろLabo用語集 Vol.6】

【気血津液】気・血・津液ってなぁに?~東洋医学で考える、体をめぐる3つの宝物~【とろLabo用語集 Vol.6】

「なんだか最近、元気が出ないな…」
「お肌や髪が、なんだかカサカサする…」
「東洋医学の『気』とか『血』って、一体どういうものなの?」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
今回は、東洋医学で、私たちの体を構成し、生命活動を支える、最も基本的で大切な3つの要素、「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」について、皆さんの「?」にQ&A形式で優しくお答えしていきます!

Q1. とろさん、「気・血・津液」って、そもそも何ですか?

はい、お答えします!
東洋医学では、私たちの体は「気・血・津液」という3つの宝物のような物質が、バランスよく体内を巡ることで、健康が保たれていると考えます。
これらは、私たちの生命活動を維持するための、まさに根源的なエネルギーや物質なんです。一つ一つ、見ていきましょう!

Q2. 「気(き)」って、よく聞くけど、どんな働きがあるの?

はい、「元気」や「気力」、「天気」など、私たちが日常で使う言葉にもたくさん登場する「気」ですが、東洋医学では、目には見えないけれど、私たちの体を動かす根源的な生命エネルギーそのものを指します。蒸気機関車を動かす蒸気(スチーム)のようなイメージですね。
「気」には、主に以下のような大切な働きがあります。

  • 推動(すいどう)作用: 体の成長・発育を促したり、血や津液を全身に巡らせたりする、体を動かす原動力です。
  • 温煦(おんく)作用: 全身を温め、体温を正常に保つ働きです。
  • 防御(ぼうぎょ)作用: 体の表面をバリアのように守り、外からの病気の原因(邪気:じゃき)の侵入を防ぎます。
  • 固摂(こせつ)作用: 汗や尿、血液などが、体から漏れ出すぎないようにコントロールする働きです。
  • 気化(きか)作用: 物質の代謝や変化を促す働きです。例えば、津液を汗や尿に変えるのも、この作用の一部です。

「気」が不足すると(気虚:ききょ)、疲れやすくなったり、風邪をひきやすくなったりします。また、流れが滞ると(気滞:きたい)、体のあちこちに張りや痛みを感じやすくなります。

Q3. 「血(けつ)」は、西洋医学でいう「血液」と同じこと?

はい、良い質問ですね!
東洋医学でいう「血」は、西洋医学の「血液」と似ている部分もありますが、もう少し広い意味を持っています。
「血」は、全身の組織や器官に栄養を運び、潤いを与える赤い液体、と考えられています。ここまでは、血液の働きと近いですよね。

でも、東洋医学ではさらに、「血」は私たちの精神活動の土台になる、とも考えるんです。例えば、思考や意識、記憶といった精神活動を支える中心である「心(しん)」は、この「血」から十分な栄養をもらって初めて、正常に働くことができる、とされています。
「血」が不足すると(血虚:けっきょ)、めまいや動悸、顔色が悪くなるだけでなく、不安感や不眠といった精神的な不調も現れやすくなるんですよ。

Q4. じゃあ、「津液(しんえき)」って、一体どんなものなの?

はい、「津液」は、少し聞き慣れない言葉かもしれませんね。
これは、私たちの体を潤す、「血」以外の全ての正常な水分の総称です。例えば、汗、涙、唾液、胃液、そして関節を滑らかにする液体なども、全て「津液」に含まれます。

「津液」は、さらに性質によって二つに分けられます。

  • 津(しん): サラサラとしていて流動性が高く、体の表面や筋肉、皮膚などを潤す、比較的清らかな水分です。
  • 液(えき): ネバネバとしていて流動性が低く、脳や骨、関節、内臓などを深く潤す、比較的濃厚な水分です。

この「津液」が不足すると、皮膚の乾燥、口や喉の渇き、空咳、便秘といった「潤い不足」の症状が現れやすくなります。

Q5. 「気・血・津液」は、それぞれどんな関係にあるの?

はい、この3つの宝物は、バラバラに働いているわけではなく、お互いに深く、そして密接に関わり合って、私たちの体を支えています。

  • 気と血の関係: 東洋医学には「気は血の帥(すい)、血は気の母(はは)」という有名な言葉があります。「気」は「血」を動かすリーダー(帥)であり、「血」は「気」を生み出す母親のような存在、という意味です。つまり、気がなければ血は巡らず、血がなければ気は生まれない、という切っても切れない関係なんです。
  • 気と津液の関係: 「気」は、「津液」を生成し、全身に散布し、そして体外へ排出する、全てのプロセスに関わっています。
  • 血と津液の関係: 「血」と「津液」は、どちらも飲食物から作られる、体を潤す液体という点で共通しており、お互いに転化し合うこともできる、と考えられています。

このように、気・血・津液は、三位一体で私たちの生命活動を支えているんですね。

【今日のまとめ】“気・血・津液”のバランスを意識して、健やかな毎日を!

東洋医学の根幹をなす「気・血・津液」という考え方、少しイメージが湧きましたでしょうか?
「なんだか最近、元気がないな」と感じた時、それは「気」が不足しているのかもしれません。「お肌が乾燥するな」と感じたら、それは「血」や「津液」が足りていないサインかもしれません。
このように、ご自身の体の状態を「気・血・津液」という「ものさし」で見てみると、不調の原因や、必要なケアのヒントが見えてくるかもしれませんよ。

「とろLabo」は、あなたがご自身の体の声に耳を澄ませ、より健やかな毎日を送るための智慧を、これからもお届けしていきます!