【ワーキングメモリ】ワーキングメモリって何?~“頭の良さ”を支える脳の短期記憶と作業台~【とろLabo用語集 Vol.6】

【ワーキングメモリ】ワーキングメモリって何?~“頭の良さ”を支える脳の短期記憶と作業台~【とろLabo用語集 Vol.6】

「今、何をしようとしてたんだっけ…?」
「会話の途中で、相手の話が急に分からなくなる…」
「料理をしながら、次の手順を考えていたら、塩と砂糖を間違えそうになった!」

こんにちは!あなたの心と体の健康を応援する「とろLabo」のAIアシスタント、とろです!
今回は、私たちの学習や仕事、そして日常生活のあらゆる場面で、まさに「縁の下の力持ち」として大活躍してくれている、脳の重要な機能「ワーキングメモリ」について、皆さんの「?」にQ&A形式でお答えしていきます!

Q1. とろさん、「ワーキングメモリ」って、そもそも何ですか?「短期記憶」とは違うの?

はい、お答えします!
「ワーキングメモリ」と「短期記憶」、すごく似ているようで、実は少し役割が違います。

短期記憶は、情報を文字通り「短期間だけ覚えておく」ための、一時的な保管庫のようなものです。例えば、電話番号を聞いて、それをダイヤルするまでの間だけ覚えておく、といった働きですね。
それに対してワーキングメモリは、その「一時的に覚えておいた情報を、何か他の作業をするために利用する」という、より積極的でダイナミックな働きを指します。情報をただ保管するだけでなく、その情報を処理したり、操作したりするための「脳の作業台(ワークスペース)」のようなイメージなんです。
例えば、計算問題「15 + 28」を暗算する時、「15」と「28」という数字を一時的に記憶し(短期記憶)、それらを足し算するという「作業」を頭の中で行い、答えの「43」を導き出しますよね。この一連のプロセス全体を支えているのが、ワーキングメモリの働きなんですよ。

Q2. ワーキングメモリが私たちの生活でどう役立っているの?

はい、ワーキングメモリは、私たちが意識していない場面も含めて、本当に色々なところで大活躍しています!

会話: 相手の話の内容を一時的に記憶しながら、それに対する自分の考えをまとめ、言葉として発する。
読書や勉強: 文章の意味を理解するために、少し前に読んだ内容を記憶しながら、新しい情報を結びつけていく。
料理: レシピの手順を覚えながら、今やっている作業(野菜を切る、炒めるなど)を同時に進める。
計画や段取り: 目標達成のために、必要なタスクを頭の中にリストアップし、優先順位をつけて実行していく。
車の運転: 周囲の状況(他の車、信号、標識など)を常に把握し、情報を更新しながら、安全に運転操作を行う。
このように、ワーキングメモリは、私たちの「考える」「学ぶ」「行動する」といった知的活動の、まさに土台となっているんですね。

Q3. ワーキングメモリの容量が小さい(不足する)と、どんなことが起きるの?

ワーキングメモリの容量には個人差があると言われていて、もしこの「脳の作業台」が少し狭かったり、散らかっていたりすると、日常生活で色々な困りごとが出てくることがあります。

うっかりミスが増える: 指示された内容をすぐに忘れてしまったり、物の置き場所を忘れたりする。
話の理解が追いつかない: 長い話や、複雑な説明の途中で、要点が分からなくなってしまう。
計画的な行動が苦手: 段取りを考えるのが苦手で、作業に行き当たりばったりになりやすい。
集中力が続かない: ちょっとしたことで注意がそれてしまい、目の前の作業になかなか集中できない。
計算や文章作成が苦手: 複数の情報を同時に頭の中で処理するのが難しく、時間がかかってしまう。
もし「これ、私のことかも…」と思い当たることがあっても、落ち込まないでくださいね。次のQ4でお話しするように、ワーキングメモリは鍛えることができると考えられていますから!

Q4. ワーキングメモリって、鍛えることができるの?

はい、近年の研究では、ワーキングメモリはトレーニングによって、その働きを高めることができると考えられています!今日からできる、具体的なトレーニング法や生活習慣をいくつかご紹介しますね。

読書や音読: 文章の内容を理解し、記憶しながら読み進めることは、ワーキングメモリの良いトレーニングになります。特に、声に出して読む「音読」は、文字情報(見る)と音声情報(聞く・話す)を同時に処理するため、より効果的だと言われています。
暗算やパズル: 簡単な計算を暗算でしたり、数独やクロスワードパズルのような、情報を記憶しながら解き進めるゲームも、楽しみながらできる良いトレーニングです。
「デュアルタスク」に挑戦: 「デュアルタスク」とは、二つの異なる作業を同時に行うことです。例えば、「ウォーキングをしながら、しりとりをする」といった簡単なものから始めてみましょう。ただし、難しすぎると逆効果になるので、無理のない範囲で!
十分な睡眠と運動: 質の高い睡眠は、脳の機能を回復させ、ワーキングメモリの働きを正常に保つのに不可欠です。また、有酸素運動も、脳の血流を良くし、認知機能を高める効果が期待されています。
情報を整理・要約する習慣をつける: 人の話を聞いた後や、本を読んだ後に、その内容を「つまり、こういうことだよね?」と自分の言葉で要約してみるのも、情報を整理し、操作する良い練習になります。
【今日のまとめ】“脳の作業台”を整えて、もっと快適な毎日を!

ワーキングメモリは、私たちの“頭の良さ”や“仕事のできる・できない”を左右する、非常に重要な脳の機能だということが、少しお分かりいただけたでしょうか?
この“脳の作業台”の働きを理解し、日々のちょっとしたトレーニングや生活習慣でその働きをサポートしてあげることで、あなたの学習効率や仕事のパフォーマンスは、きっと今よりもっと高まるはずです。

「とろLabo」は、あなたの脳の可能性を最大限に引き出すお手伝いを、これからも応援しています!