貞子が井戸から出てくるやつでお馴染みの「リング」という映画があります。
なんやかんやで「呪いのビデオ」を見てしまった主人公が、大変なことになるというストーリーですが、あの「呪いのビデオ」はどうやって制作されたのでしょうか。
「呪いのビデオ」について謎を深めていきたいと思います。
「呪いのビデオ」とは
ここでいう「呪いのビデオ」は、リングでお馴染みの呪いのビデオです。
VHS形式で、ビデオデッキで再生するタイプの最近はあまりお目にかかることのない、ビデオテープです。
再生すると、よくわからん画像やノイズが映し出され、さらに再生を続けると、古い井戸が映し出されます。
井戸から髪の長い女の人(貞子?)がゆっくり上がってきて、ちょっとずつ画面に近づいてきます。
最後には、画面から貞子が出てくるというシステムのビデオになっています。
まさに、
きっとくる!呪いのビデオ
ですね。
どうやってビデオを作ったのか?
答えは、「念写」です。
wikipediaには、念写について次のように記載されています。
「念写(ねんしゃ、英: thoughtography、projected thermography)は、心の中に思い浮かべている観念を印画紙などに画像として焼き付けるという超常現象。いわゆる超能力の一種であり、超心理学として研究・実験が行われた。」
wikipedia 「念写」
ということで、貞子がその特殊能力でビデオテープに念写したものと考えられています。
念写で不特定多数に「呪い」をかけれるのか?
「呪(しゅ)とは名ぞ。」
と、
夢枕獏さんの小説「陰陽師」の中で、安倍晴明が言っていました。
「呪(しゅ)」と「呪い」が同じものかはなんとも言えませんが、「名前」という要素はどちらにも重要な要素ではないかと思われます。
例えば、丑の刻参りでは、藁人形に呪いたい相手の写真を貼ったり、名前を書いたりしています。
そうでなくても、ある程度、呪いをかける対象を意識しながら作る必要があるはずです。
そういうシステムでなければ、自分の身内まで呪いの対象になってしまう可能性があるからです。
また、もし、身内がいないとして、「人間全て」を呪いの対象とした場合、
「呪いのビデオを見たら、7日後に死ぬ。」
というのは、効率が悪すぎます。
呪い殺すためには、
- 呪いのビデオを手に入れてもらう。
- 呪いのビデオを見てもらう。
- 7日間待ってもらう。
の3ステップが必要になります。
そして、誰を呪殺せるかは全くわからない状態です。
これなら、「呪いのビデオ」という形を取らず、電波塔なり、テレビ局の機械なりをジャックして、「呪いのテレビ番組」くらいにしてしまった方が圧倒的に効率がいいです。
しかし、それも、不特定多数を「呪う」ことができればという前提条件付きになります。
存在するかしないかわからない人を呪うことができるのか、謎が深まるばかりですね。
そもそも誰が撮影した?
最初に呪いのビデオは「念写」で作られたと書きました。
それは、井戸から出てくるシーン以外の話です。
wikipediaでは、「念写」は、「心の中に思い浮かべている観念」を何かしらの媒体に写し込む技術と書いてあります。
つまり、体験したことや、思いを「念写」によってビデオテープに写し込んでいる訳です。
しかし、井戸のシーンは別です。
あれは、完全に主観ではないですから、その他のシーンとは別物と考えていいでしょう。
自分が井戸からゆっくり出てくる様子をあんなに鮮明にイメージできませんからね。
なので、完全版「呪いのビデオ」の製作方法は次のとおりです。
- ステップ1 ビデオテープを準備する。
- ステップ2 前半パートを念写する。
- ステップ3 後半パートに井戸から出てくる一連のシーンを録画する。
- ステップ4 配布する。
ここで、謎なのが、ステップ3とステップ4です。
ステップ3では、ビデオテープだけではなく、撮影機材が必要になってきます。
そして、撮影してくれる人も必要ですが、三脚とビデオカメラがあれば、撮影は可能だろうと思います。
不特定多数を呪殺そうとしていることを考えると、むしろ一人で製作したと考える方が自然かもしれませんね。
しかしその場合は、「編集作業」が必要になってきます。
一人で作成する場合の手順は次のとおりです。
- ステップ1 機材をセットする。
- ステップ2 録画ボタンを押す。
- ステップ3 速やかに井戸へ
- ステップ4 ゆっくり井戸から出てくる。※正確にカメラを正面に捉えた状態で。
- ステップ5 カメラに正面から接近
- ステップ6 停止ボタンを押す。
- ステップ7 録画ボタンを押してから井戸に入るまでの部分をカットする。
かなり地味ですね。
もしかすると、ステップ7は、念写で上書き可能かもしれません。
それにしても、地味ですね。
この作業をしているうちに呪いたい衝動も薄れてくるんじゃないかと思いますが、それが「7日後」という形で反映されたのかもしれませんね。
配布はどうしたのか?
この「呪いのビデオ」最大の難関かもしれません。
「見てもらわないと呪えない」
という条件があるので、なんとか見てもらう必要があるわけです。
できれば、ダビングとかして回してもらえるとよりいいですよね。
そこで、期限を設けて何人かに見せれば死なないという条件を追加したのかもしれません。
ただ、まずは、誰かに見てもらわなければいけません。
井戸の周りにビデオテープを置いといても、いつ拾ってもらえるかわかりませんから、かなり積極的にやったはずです。
- 落ちているビデオ
- 拾う
- 見る
このキーワードでピンとくるのは昭和生まれの方だけでしょうね。
おそらく、この戦略をとったはずです。
つまり、捨てられた成人向けビデオに偽装して、然るべき場所に放置したのです。
今のように、映像がインターネットで手に入らなかった時代、青少年たちは、橋の下や廃工場でビデオテープを拾ってきたものです。
この習性を利用し、「見せる」ことに成功したものと思われます。
そして、さらに、「何人かに見せると死なずに済む」というメッセージを伝えるため、箱にビデオテープとメモを入れたはずです。
これで、ある程度「呪い」を拡散することが可能になったはずです。
まとめ
呪いのビデをを製作するためには、「呪い」の気持ちを途絶え支えることなく、製作に没頭し、夜、こっそり井戸から街中に出てきて成人向けビデオに偽装する必要があったのです。
「呪いのビデオ」の正体は、「成人向けビデオに偽装された箱付きのビデオ」だったのです。
そこまで「ビデオ」に執着したのはなぜなのか、謎が深まるばかりですね。
私がこの記事を書いたよ!
テリー
いつも自由にやらせてもらってますが、最近、健康のことにも気を使わないとなと思い、ブログを書きながら、自分自身も健康に対する意識を高めてみようかなと考えています。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を持っているので、体のことや健康のことにはそれなりに詳しいです。 なぞなぞと手品が大好きです。
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