- とろLabo用語集
- 2025年6月24日
【痰湿】体の“ジメジメ”の正体!東洋医学の「痰湿(たんしつ)」とは?~梅雨時の不調対策~【とろLabo用語集】
「雨の日は、決まって体が重だるい…」「頭に霧がかかったみたい……
「トレーニングの前にコーヒーを飲むと、やる気も出て、効果が上がるらしい」
まことしやかに語られる、こんな噂。中には「テストステロンが増える」なんて話まで…。
果たして、それは本当なのでしょうか?
結論から言うと、その答えは「YES」でもあり、「NO」でもあります。
カフェインは、あなたのトレーニング効果を劇的に高める「良薬」になる一方、使い方を間違えれば、むしろ逆効果になりかねない「劇薬」でもあるのです。
今回は、カフェインと男性ホルモン「テストステロン」の、知られざる光と闇の関係性に、科学のメスを入れていきましょう。
まず、ポジティブな側面から見ていきましょう。
複数の研究で、「トレーニング前にカフェインを摂取すると、血中のテストステロン値が上昇した」という結果が報告されています。
しかし、これはカフェインが魔法のようにテストステロンを直接作り出しているわけではありません。メカニズムは、もっと間接的で、合理的です。
つまり、カフェインは「テストステロンを増やすためのトレーニングの質を、ブーストさせる起爆剤」として機能する、というのが「光」の側面の正体です。
では、なぜ「劇薬」なのでしょうか。
それは、カフェインがテストステロンだけでなく、「コルチゾール」というホルモンの分泌も、同時に促進してしまうからです。
コルチゾールは、ストレスに対抗するために分泌される、人間にとって不可欠なホルモンです。しかし、これが過剰に、あるいは慢性的に分泌されると、
という、トレーニーにとっては悪夢のような働きをしてしまいます。
つまり、カフェインの恩恵だけを考えて、日常的に、あるいは過剰に摂取していると、せっかくのトレーニング効果を、自ら打ち消してしまう危険性があるのです。
では、私たちはこの「諸刃の剣」とどう付き合えばいいのでしょうか。答えは、その戦略的な使い方にあります。
カフェインの血中濃度がピークに達するのが、摂取後およそ30~60分後です。トレーニングを開始する少し前に摂取することで、最も高いパフォーマンス向上効果が期待できます。
「なんとなくテストステロンを増やしたいから」という理由で、日常的にコーヒーをがぶ飲みするのは、コルチゾールのリスクを高めるだけで、賢明ではありません。あくまで「今日のトレーニングの質を最大化したい」という、明確な目的がある日に限定して使いましょう。
毎日カフェインを摂取していると、体がその刺激に慣れてしまい(カフェイン耐性)、効果が薄れていきます。週に1~2日、あるいは1~2ヶ月に1週間程度の「休カフェイン日」を設けることで、体の感受性をリフレッシュさせ、カフェインの効果を最大限に引き出すことができます。
カフェインは、あなたのテストステロン値を直接増やす魔法の薬ではありません。
それは、あなたの限界を超えるトレーニングを可能にし、その結果としてテストステロン値を高めるための、強力な「戦略的ツール」です。
体のメカニズムを正しく理解し、光と闇の両面を把握した上で、賢く付き合うこと。
それこそが、あなたのパフォーマンスを安全かつ最大化する、本当の意味での「科学的トレーニング」と言えるでしょう。